【「名もなき校務」を応援(5)】生活が変わる!理想のICT環境とセキュリティー③ 意識しないことで変わる働き方

日本マイクロソフト株式会社 コーポレートソリューション事業本部 ソリューションスペシャリスト、元高校教員 栗原 太郎

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 意識しないセキュリティーによってさまざまな制約から解放され、学校現場は劇的に変わります。「アプリが使えない」「端末が動かない」「ネットが遅い」といった機能的な制約から生じる声は、機器に制限や負荷をかけずに安全性を高めることができるこの仕組みによってなくなります。また、先生が使う端末を「学習用」「校務用」と2~3台に分け、費用の面から低品質の端末を導入せざるを得ない金銭的な制約から生じる問題も解決できます。端末を1台にすることで、低コストでより性能の高い端末を購入することが可能です。同様に、今まで必要だった機能制約をかけるためのさまざまなハードやソフトの導入・保守・更新費用が不要になるので、その分も含めてお財布に優しい仕組みと言えます。

 何より大きいのが、教員の働き方に対する制約がなくなることです。いつでも・どこでも・どんな端末でも仕事ができることの効果は、今回のコロナ禍のような自宅からの遠隔授業のみに限定されません。自分の生産性が上がる環境を選択できることは、学校現場にこそ必要です。そもそも教員は、授業や出張など一カ所にとどまらない仕事が勤務時間の大半を占めています。そんな中、限定的な場所・時間・端末でしかICTを利用できない状況では、当然生産性も低くなります。そうした環境では情報事故などのミスが起きやすくなり、そのことで制約が増え、さらに生産性が低くなるという悪循環に陥ります。

 前任校ではこの意識しないセキュリティーによって、さまざまな制約を撤廃し、多様な働き方を選択できる仕組みを整えました。先生方の生産性が上がり、ワークライフバランスが良くなるだけでなく、全体労働時間も減りました。現在では自治体レベルでも導入が進んでおり、この仕組みが学校現場を大きく変えていくと考えています。

 ここまでは少しそれっぽく難しいことを言ってみましたが、学校現場にいた時はもっとシンプルな理由でこの仕組みを導入しました。「家で仕事ができたらどんなに助かるか」。毎晩遅くまで働いていた子育て世代の先生の一言がきっかけで、みんなが働きやすいシステムを先生方とつくりました。結果としてその先生はお子さんとの時間を増やすことができ、他の先生も「もう前の生活には戻れない」というくらい生活が快適になりました。

 私自身としては全国の個性あふれる先生方が、働き方を選択できる世の中になればよいなと思いながらこの仕組みの導入を支援していきたいと思っています。

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