【教室の中のLGBTQ(5)】学校にできること、外部にできること

公立小学校非常勤講師・プライドハウス東京レガシースタッフ 鈴木茂義
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 私は6年前まで、小学校の学級担任をしていました。その時はちょうど、5年生から持ち上がった6年生を担任していました。今振り返ると、クラスの子どもに関わることは「全て」「自分一人で」「やらなければならない」という気持ちが、少し強かったなと思います。

 今ならば「この仕事はちょっと苦手です」「助けてほしい」「教えてほしい」と言えます。完璧な学級経営を目指していましたが、ある時から「自分には限界があるかもしれない」と考えられるようになり、それ以降は安心して誰かを頼ることができるようになってきました。

 LGBTQ+の子どもたちについては、積極的に外部機関を頼ることが大事だと考えています。最近はピアサポートのような形で、当事者の子どもたち(もしくは、自分はLGBTQ+かもしれないと感じている子どもたち)の居場所が、少しずつ増えてきました。幾つか紹介したいと思います。

 一つ目は、一般社団法人にじーずです。札幌・池袋・埼玉・京都・神戸・岡山で10代から23歳までのLGBT(かもしれない人を含む)が集まれるオープンデーを定期開催している団体です。友達をつくりたい人、いろいろなセクシュアリティ(性の在り方)の人と話してみたい人、のんびりしたい人などはぜひお越しください。参加費は無料です(以上、にじーずHPより引用)。いろいろな仲間と出会うことで、自他への発見があるかもしれません。

 二つ目はプライドハウス東京レガシーです。私もスタッフとして、勤務しています。国際カミングアウトデーである2020年10月11日、新宿御苑前駅前にオープンしました。同時に、子どもたちの相談に乗ったり、話し相手になったりする無料相談支援プログラム「ラップアラウンド・サポート」をスタートさせました。

 当事者研究をしている、東京大学先端科学技術研究センターの熊谷晋一郎准教授が「真の自立とは、依存先を増やすことだ」とおっしゃっています。自分一人の力で頑張ることも大事ですが、変化の激しいこれからの時代は、それと同じくらい、安心安全な居場所を頼りながら生きていくことが大事だと伝えてくれているような気がします。学校の中の心理的安全性を担保しつつ、学校の外の居場所も情報提供できるようになりたいものです。

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