【GIGAを徹底的に使い倒す(6)】1人1台の端末で試行錯誤しながらプログラミング

為田裕行 フューチャーインスティテュート株式会社代表取締役

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 2021年10月27日に埼玉県戸田市立戸田第一小学校を訪問し、池邊寛先生が担当する4年5組のプログラミングの授業を参観させていただきました。

1人1台のChromebookがあるから、やりたい試行錯誤ができる

 授業では「こういうプログラムをつくってください」といった指示が池邊先生からはされず、子どもたちがアイデアを出し合い、アイロボット社のプログラミングロボット「Root」を使って、個人やグループでプログラミングに取り組みました。

 池邊先生は授業の最初に、「誰かのアイデアに対して、『いいね!それなら~』という言い方をしよう」と話していました。プログラミングの授業は、「自分のやりたいことを見つけること」と「やりたいことを実現しようと制作(プログラミング)して、試して、直して、また試す活動」の両方があるべきだと思います。池邊先生が、そうしたマインドセットについて伝えているのが印象的でした。

 子どもたちはChromebookでプログラムを組み、Rootに接続して動かしていきます。机を隅に寄せ、教室全体が広く自由な雰囲気になっているのも、プログラミングをものづくりとして楽しむためには大切な要素だと思いました。

 池邊先生は、グループでやらなければ駄目とはしていなかったので、子どもたちは一人で制作、ペアで制作、グループで制作と、さまざまな取り組み方をしていました。1人1台のChromebookがあれば、こうした選択も可能になります。

 子どもたちはRootに車の絵をくっつけて動かしたり、RootにSIMカードを抜いたiPhoneを装着して移動するカメラにしたり、さまざまなアイデアを出していました。アイデアに制限をかけず、どんどん広げていける授業だったと思います。

 授業の最後に、プログラミングをするのに大事なことは何かと池邊先生が質問すると、子どもたちからは、「諦めない」「考える」などの答えが出てきました。

 授業後に池邊先生は、「あえてこの授業のゴールはオープンエンドにしています」と話していました。オープンエンドだからこそいろいろなアイデアが出せて、1人1台のChromebookがあるからこそ子どもたちが自分のペースで心ゆくまで試行錯誤ができて、「諦めない」「考える」授業になっているのです。こうした授業は、プログラミングの「楽しさ」、学びの「楽しさ」につながっていくと思います。

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