【GIGAを徹底的に使い倒す(10)】「新しい授業と学びの姿」を実現するために

為田裕行 フューチャーインスティテュート株式会社代表取締役

この連載の一覧

 2021年度は、小中学校の児童生徒に1人1台の情報端末を整備する国の「GIGAスクール構想」の実現に向けて、日本中の教育委員会・学校が取り組みを進めてきた1年でした。夏休み明けには新型コロナウイルス感染症対策で、分散登校やオンライン授業を行った学校もたくさんあり、それを契機に情報端末の活用が進んだと思います。1人1台の情報端末を使った学校のアップデートは、着実に進んできています。

 本連載では、「新しい授業と学びの姿」をイメージできる事例を紹介してきました。それぞれの事例で、どのような「新しい授業と学びの姿」が実現されているのかを見てほしいと思います。1人1台の情報端末を、子どもたちが自分の思考や表現のツールとして使っている様子が伝えられていたらいいなと思います。

 1人1台の情報端末を思考や表現のツールとして使うようになると、「いつでもどこでも使う」ことができる学びの道具となります。そして、「いつでもどこでも使う」ことができるようになると、今度は「情報端末を使わない」という選択もできるようになります。自分自身の表現したいこと、思考したいことに合わせて、1人1台の情報端末を使いこなせるようになってほしいと思います。

 一方で、まだまだ活用が進んでいない学校があるのも事実です。本連載で紹介してきた事例を見て、「うちの学校はまだまだ…」と思われた先生もいらっしゃると思います。

 忙しい先生方は、「できることから始めればいい」と言われても、新しいことを始めるのはなかなか大変です。「できること」ではなく、「しなくてはならないこと」は何かを考えましょう。そのために、実現したい新しい学びの形を学校で考えましょう。スピードは速くなくても構わないので、できるだけたくさんの先生で協力して、情報端末を使っていきましょう。

 2019年12月に出された文科大臣メッセージには「これまでの我が国の150年に及ぶ教育実践の蓄積の上に、最先端のICT教育を取り入れ、これまでの実践とICTとのベストミックスを図っていくことにより、これからの学校教育は劇的に変わります」と書かれています。

 子どもたちが新しい学び方、考え方、表現の仕方を学べるように、最先端のICT教育と、これまでの実践とのベストミックスを創ることは、学校の先生方にしかできないことだと私も思います。

 (おわり)

この連載の一覧

あなたへのお薦め

 
特集