【職員室革命(4)】マインドセット④変化のプロセスをイメージし覚悟を決める

中村浩二 名古屋市立矢田小学校教頭

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 2020年度には小学校で、21年度には中学校で、新しい学習指導要領が全面実施となりました。皆さんご存じの通り、今回の学習指導要領の改訂は、内容にとどまらず学び方についても言及され、これまでにない大改訂となっています。

 働き方改革はそのような中で進めなくてはならず、限られた時間の中で質の高い教育を実施することが求められているのです。これまでの考え方・働き方では、新学習指導要領の目指すところを実現することは難しいでしょう。意識を大きく変換していくことが避けては通れないと考えます。

 しかし、「子どものために教員はこうすべき」「保護者の理解を得るために学校はこう在るべき」など、長年の経験に基づいた価値観や独自の指導法に縛られている教員は多く、そのような教員の理解を得ながら改革を進めていくには、粘り強い働き掛けが必要です。

 さて、組織形成の分野で有名な理論として、心理学者のブルース・W・タックマンが提唱した「タックマンモデル」というものがあります。タックマンモデルでは、組織の変化が4つのフェーズ(形成期・混乱期・統一期・機能期)に分けられています。この4つの中に、目標に対する意見の食い違いが生じたり、具体的な業務の進め方について対立が生まれたりする「混乱期」があります。この「混乱期」に組織のメンバーの不満や愚痴を聞いて、気持ちを収めながら、できるだけ対立を避けて乗り越えようとすると、どうなるでしょうか。表面上は取り繕うことができたとしても、根本的な問題は解決されてはいないので、後々大きな不満が噴出する危険性があります。

 タックマンは、組織の変化のプロセスにおいて「混乱期」は避けて通れないものであり、リーダーは覚悟を決める必要があると説明しています。新しいことを始める際には、誰もが変化に対して期待すると同時に、不安も抱えます。そんな中、校長が組織のメンバーに改革のビジョンを語るのを受けて、教頭は時間をかけて対話をする場を設定し、目標をしっかりと共有することが大切だと考えます。そして、ルールを定着させるためには、変化の嵐を乗り越える、強い信念を持つことも大切です。

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