【職員室革命(8)】マインドセット⑧ 問題の解決にはポジティブアプローチで臨む

中村浩二 名古屋市立矢田小学校教頭

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 学校現場で問題を解決する際、よく用いられている手法が「ギャップアプローチ」です。設定した目標に対して、どこが足りないかを考え、その部分を埋めることで解決するという手法です。問題の特定や原因分析が不可欠で、解決方法を論理的に組み立てていきます。

ポジティブアプローチの流れ

 しかし、「学校の働き方改革」を進める際に、管理職が一方的に「毎月〇日を定時退校日とするので、実現できるように頑張りましょう」などと提案すると、「仕事の量が変わらないのだから早く帰ることなんてできません」「今さら働き方を変えるなんて面倒だ」などの声が職員から上がり、ネガティブな雰囲気がまん延して、取り組みがうまくいかないといった話をよく聞きます。

 こういった問題を解決するためには、定時で退校することをゴールに設定するのではなく、定時で退校することで楽しくなるような、あるいは希望が持てるようなゴールを設定することが必要です。すなわち、「ポジティブアプローチ」の手法を用いることが適していると考えます。

 「ポジティブアプローチ」とは、理想の姿を実現するためのアクションに焦点を当てる手法です。現状はいったん置いておいて、理想の姿の実現に向けた方法を考えます。そして、実際に実行していくことに重点を置くことで、結果として現状の問題点も解決していきます。例えば、「月40時間、自由に使える時間があったら、何をしてみたいですか?」というテーマで話し合うことをスタートに、働き方改革について考える機会を設定するのです。

 「ポジティブアプローチ」は理想的な姿を出発点とし、実現すること自体が参加者の希望をかなえることにつながるので、前向きな議論が期待できます。参加者から提案されるアイデアが、実行してみたくなるものになる可能性も高まります。「学校の働き方改革」について話し合う際には、「ポジティブアプローチ」の手法を取り入れることを、強く勧めます。

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