【教師の働き方マインドセット (4)】子どもの褒め方マインドセット

髙橋朋彦 千葉県公立小学校教諭

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 私は若手の頃、「子どもを褒めて伸ばそう!」と思い、子どもの良いところを探していましたが、なかなか見つけることができませんでした。なんとか見つけたとしても、いつも同じ子ばかり褒めることになり「ひいきしている」と言われたこともあれば、「先生に褒められてもうれしくない」と言われたこともあります。

 そんな私は今、褒めて伸ばすのではなく、「成長を目的とすること」「小さなポジティブ評価を積み重ねること」の2つを心掛けています。

 褒めて伸ばそうと思っていた頃の私がしていたことは、「できていることを褒める」でした。「あいさつができている」「時間を守れる」「授業をきちんと受けている」等々、できていることを探していたので、できていない子は褒められません。また、できていることはすでにできていることなので、そこに成長はありません。ですので、いつも同じ子しか褒められなかったり、褒められてもうれしくなかったりしたのです。そこで、成長を目的として褒めるようにしました。

 では、成長を目的として褒めるためにはどうしたらよいか。それが「小さなポジティブ評価を積み重ねること」です。具体的に、次の3ステップを積み重ねていきます。

 ①教師の指示

 ②子どもの活動

 ③評価

 例えば、話をする前には、①「目を合わせて話を聞きましょう」と指示します。目を合わせることで、話の内容を理解できるようになるからです。そう指示をすると、数人ではありますが②目を合わせてくれます。その数人の子を逃さず、③「あ、◯◯君。目を合わせてくれた。ありがとう。目を合わせるとね、話の内容がしっかりと頭に入るんだよ」と、ポジティブな評価をします。すると、まねをする子が出ます。その子たちに「良いところをまねするなんて、すぐに成長できるね。素晴らしいクラスです」と、学級全体にポジティブな評価をします。教室では日々、子どもたちがこのような小さな成長をたくさんしています。そうした成長に目を向け、「小さなポジティブ評価」を積み重ねていくのです。

 「成長を目的とすること」「小さなポジティブ評価を積み重ねること」を心掛けることで、子どもが成長するだけでなく、教師と子どもの関係も良くなり、私自身も学校を楽しめるようになりました。また、子どもが成長した分、日々の負担も少なくなりました。つまり、子どもの成長のために褒め方に対する考え方を変えた結果、業務改善が図られたのです。

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