【教師の働き方マインドセット (8)】給食マインドセット

髙橋朋彦 千葉県公立小学校教諭

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 皆さんは、給食の時間をどのように感じているでしょうか。若手の頃の私は、はっきり言って「苦痛」の時間でした。4時間目が終わり、給食の準備を進めなければいけないのに、給食当番はなかなか集まりません。当番が仕事を始めても周りの子は遊んでいて配膳が始まりません。「早くしなくちゃ!」と焦っているのは私ばかりです。やっとの思いで準備が済んだら、食べる時間は残り10分ちょっとしかありません。そんな日が毎日のように続いていました。

 そんな私は今、給食の時間を「学級づくりの時間」として考えるようになりました。

 ある年の私の学級です。給食の準備時間をさりげなく計ります。かかった時間は25分でした。準備、食事、片付けを含めた40分の半分以上もの時間を使っていたのです。こうした状況を「学級づくりのチャンス」として考え、翌日の給食の時間の最初に、私は子どもたちにこう話しました。

 「みんなは、給食の準備に何分かかっているか知ってる?」

 子どもは答えられません。

 「25分もかかっているんだよ。ちなみに、一流の学級は給食を…10分で準備できるらしいよ」

 「今から給食の準備が始まります。10分に挑戦しましょう!」

 そう言って準備を始めます。明らかに子どもの動きは速くなります。しかし結果は、17分でした。

 「8分も短くなったね。とても素晴らしいことです。でも、10分にはまだ届かないね。どうしたらいいか、みんなで作戦会議をしましょう」

 そう言って、作戦会議を始めます。すると「給食当番は早く手を洗おう」「配膳台の準備は当番以外の人がやろう」「待っている人は静かに座って待とう」などいろいろなアイデアが出てきます。それらを画用紙に書き、「ここに書いてあることにみんなで協力して取り組もう!」と言います。そして翌日、アイデアの書かれた画用紙を黒板に張ります。すると、子どもたちの動きはさらに良くなります。そして、10分が達成されました。

 「やったー!」と、子どもたちは拍手をして喜びました。

 「給食を10分で準備するにはどんなことが必要だった?」と聞くと、「みんなで決めたことを守り、力を合わせることです」という答えが返ってきました。

 このように、給食の準備を「学級づくり」の時間として考えることで、みんなで決めたことを守り、力を合わせて目標を達成することができました。考え方を変えることで、若手の頃は苦痛だった給食の時間が、学級づくりのための貴重な時間へと変わりました。

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