【コレ!から始めるプログラミング教育 (2)】小中学校で手軽に活用できるプログラミング教材

岡田哲郎 キッズ・プログラミング教室KIDSPRO 代表

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 ここ数年、子供向けのプログラミング教材は急速に進化している。数多くの言語や教材が存在し、今もなお新しい教材が生まれ続けている。しかも、そのほとんどが個人であれば無料で利用できる。各年代別に適した教材があり、下は幼児からプログラミングを遊び感覚で学習することができる。

学校で手軽に使えるプログラミング教材

 「ScratchJr」(スクラッチジュニア)は5~7歳を対象とし、子供たちの認識力、感情、社会性の成長に合うよう開発されたビジュアルプログラミング言語だ。小さな子でもゲームやデジタル絵本などを作り、その過程で制御、条件分岐、メッセージ、直列処理と並列処理などのプログラミングの基礎を学ぶことができる。

 小学校低学年向けにお勧めの教材は他にもある。日本生まれの「Viscuit」(ビスケット)「Springin’」(スプリンギン)だ。Viscuitは「メガネ」という仕組みを使って、ゲーム、デジタル絵本などが作れる。アニメーションやパズル系のゲームと相性が良い。Springin’はアイテム属性やシーン属性を設定して、「絵×音×動き」を組み合わせたゲームや絵本が作れる。スマホゲームのようなレベルの高い作品を作ることも可能だ。

 2つの教材に共通している点は、自分のアイデアをソフトウエアとして形にできることだ。ソフトウエアのような無形物を開発する能力は、人間が生まれついて持っているものではなく、学習や経験が必要となる。アイデアを形にする手段は違っても、この経験は将来役立つのではないだろうか。

 小学校中学年以上には「Scratch」(スクラッチ)をお勧めしたい。8~16歳をターゲットにしたビジュアルプログラミング言語で、自分の作品を世界中の人々と共有できるコミュニティーサイトもある。かなり複雑で高度なゲームやアプリを作ることができ、「クラウド変数」の機能を利用してオンラインゲームを作る子もいる。

 全世界での登録ユーザー数は9000万人を超え、ハーバード大学のコンピューターサイエンスの初回授業でも利用されている。そのうち日本の利用者数は1.47%の125万人と少なく、個人的には残念に思っている。利用者数は現在も月数百人単位で増加しており、近い将来、学習用としてだけでなく、Scratchベースの言語でカスタマイズできる家電やソフトウエアなども市場に出てくるのではないかと予想している。

 Scratchはまだ難しいという子には、プログラミング学習プラットフォーム「MakeCode for micro:bit」「MakeCode Arcade」も紹介したい。コンピューターボードを使ったロボット、レトロゲームなどを比較的簡単に作れる。

 もちろん、ここで紹介した教材は、大人が利用しても問題ない。まだ利用していない方は、始めてみてはいかがだろうか。

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