【学びを「支える」授業づくり(2)】教師は必要です

若松俊介 京都教育大学附属桃山小学校教諭

この連載の一覧

 2020年に『教師のいらない授業のつくり方』(明治図書)という本を出版しました。すごく刺激的なタイトルなので、「教師がいらないなんて言い過ぎだ」「教師は必要だろう」「そんなことはあり得ない」と思われた方も多いのではないでしょうか。一方で、「子どもたちに任せておけば教師は楽だ」「もう教師の役割は減ってきている」「一斉授業は良くない」と思われた方もいるかもしれません。

 子どもたちに学ぶ力があるのは間違いありません。自分の気になることをとことん追究したり、他者と学び合いながらどんどん視野を広げたり学びを深めたりする姿をたくさん見てきました。日々、子どもたちの学ぶ姿に感心させられることばかりです。

 だからといって、教師が何もしなくてよいわけではないでしょう。教師が子どもたちの学びを丁寧に支えることによって、子どもたちはより視野を広げたり考えを深めたりすることができるはずです。教師は必要です。一斉授業も必要です。

 前回と同様に、

 「教師の役割とは何か」

 「子どもたちが自分の学びをより良くしていくために教師ができることは何か」

 「今日の子どもたちとの関わり合いは、本当に子どもたちのためになったのか」

 などといった「問い」を持ち、子どもたちの学びを「支える」ために教師ができることを模索し続けたいものです。こうして考え続けることで、少しずつ「できること」「考えられること」が増えていくでしょう。

 私自身、気付いたら子どもたちの学びを邪魔してしまっていた経験が何度もあります。「よかれ」と思って行った指導や支援のせいで、子どもたちが受け身になってしまったり思考が狭くなってしまったりしたのです。「ちょうど良い支え方」はなかなか見つかりません。現在も、日々試行錯誤しています。

 何度も言いますが、教師は必要です。「その必要性はどこにあるのか」を丁寧に探っていきたいものです。読者の皆さんは「教師の役割とは何か」と問われたらどのように答えるでしょうか。今、「こう考える」と頭に浮かんだことを大切にして子どもたちと過ごしてください。

この連載の一覧

あなたへのお薦め

 
特集