【学びを「支える」授業づくり(3)】「決める」

若松俊介 京都教育大学附属桃山小学校教諭

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 子どもたちのより良い学びを「支える」ためには、教師が事前にきちんと準備をする必要があります。私は「学習材についての理解を深める」「単元計画を立てる」「教師が何をすべきか、何ができるかを考える」「子どもたちがどのように学ぶか予想する」といったことを大事にしています。

 これは、学習指導案で教材観・指導観・単元計画を考えるのと同じです。ある程度見通しを持って、学習内容や流れを決めておくことで、余裕を持って子どもたち一人一人の学びを受け止めることができます。これらは学習指導案を書くときだけ大事にすればよいものではないでしょう。

 ただし、「決める」といっても、「ああしてこうして…」とレールを敷くわけではありません。子どもたちが学びを進められるように一定の場をつくるようにします。

 「どのような資料を提示すれば、子どもたちは自分の『問い』を持とうとするか」

 「子どもたちの視野が広がるためには、どのような場をつくればよいか」

 「子どもたちがより深く考えられるためには、どのような場をつくればよいか」

 などといった「問い」を持ち、子どもたちの学ぶ姿を想像しながらじっくりと考えて決めます。

 この「決める」に正解はありません。「こうすればうまくいく」なんてものはないでしょう。そもそも「うまくいく」ことを求めていません。

 「Aさんは、こんな反応をするのではないかな」

 「Bくんは、ここで興味の幅を広げるだろう」

 「CくんとDさんが学び合うことで、より大事なことに気付いていくのではないか」

 などと「問い」を持って考え続けることで、より良い「決める」が生まれます。

 決めたからといって、「もうそれで、変えないようにする」ようなことはしません。「決める」けれども、何度も「決め直す」ことをします。なぜなら、子どもたちの学びは常に変化するからです。「こう決めたから」の枠で縛ってしまうと、子どもたちは自由に学ぶことができないでしょう。「子どもたちと共に進む」「子どもたちと共に決める」ことを大事にしたいものです。

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