いじめのエビデンス(9)発達障害といじめ


子どもの発達科学研究所主席研究員 和久田 学


 いじめの被害者が自閉スペクトラム症だった、加害者がADHDだったという報告を聞いたことがある。結果、「やっぱり発達障害児は大変だ。いじめの加害者になったり、被害者になったり、リスクが高い」という文脈の話になっていく。こうしたケースを見聞きしたとき、あなたは「発達障害児が悪い」と考えていないだろうか。

 念のために言っておくと、発達障害は脳の機能障害であり、本人の努力不足や子育ての失敗ではないし、性格の問題でもない。よって彼らの行動に問題があったとしても、単純に「悪いことだからやめなさい」と告げて済むものではない。

 納得がいかない人は、他の障害で考えれば分かりやすいだろう。……

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