みらいスクールで課題解決 簡単に使えて時間も大幅短縮

瞬時に教材が準備でき、児童を待たせない
大阪信愛学院小学校

■大掛かりな設備は不要

「テレビのリモコンを使うのと同じ感覚で、誰でも簡単に操作できる」――。そう話すのは大阪信愛学院小学校(岩熊美奈子校長、児童212人)で情報を担当する高橋脩教諭。2017年度に同校へ赴任し、プログラミング教育の指導や、校内の情報システム整備を担当している。

かつて同校では、教室でスライドなどを見せようと思ったら、教員が各自のPCからUSBなどを使って持ち運び用のPCにデータを移し、教室のモニターとつないで動作確認をし不具合などがあれば調整しなければならなかったため、休み時間を全て費やすこともまれではなかった。それが、ある設備を導入してからは「リモコン一つ持って行って電源を押せば、校内サーバから必要なデータを選んで瞬時に写すことができる」ようになった。

学校のシンボルレリーフ前に立つ岩熊校長(右)と高橋教諭

ある設備とは「みらいスクールステーション(みらスク)」。校内サーバと教室などのモニターを校内LANでつなぎ、教室にパソコン機器の設置を必要としない特徴を持つ総合教育ソリューションだ。大掛かりな設備を必要とせず、横浜市や札幌市などの自治体、各学校などで導入が進んでいる。

多彩な機能のうちの一つ「教材コンテンツ視聴」では、教室からサーバにアクセスして瞬時にデジタル教材を再生できる。以前であればパソコンの準備、動作確認、パソコンの動作エラーへの対処など授業を行うのに不安要素が多くあった。

それが、みらスクはテレビをつけるのとほぼ変わらない手間と時間で準備でき、スムーズに授業がスタートできる」と高橋教諭は話す。これまでICTを使用していなかった教員も、その手軽さや便利さで次々活用するようになり、あっという間に全校に浸透したという。

「校内ライブ放送」は児童のプレゼンでも活躍
■負担感軽減に学習効果アップも

ICTとしての機能には、モニターにタブレット画面を転送する「タブレット画面転送機能」も備わっている。これらの多彩な機能を実現するのが、独自の技術力を結集して開発されたメディアボックス。誰にでもリモコンひとつで操作できるように作られており、同ボックスを基本として、学校の日常シーンの中で手軽に使用できるようになっている。

サーバに保存したデータは全教員が使用可能なため、教員同士で「こんな教材を作ったので使ってください」と声を掛け合えば、それぞれが工夫して作成した教材を互いに共有できる。各自で作成していたときよりも、大幅に時間を削減することができる。

他の教員が作った優れた教材を活用できるので、児童の学習にも大きな効果をもたらせる。

「みらスク導入で、児童に向き合う時間が増えた」と高橋教諭。授業中、時間をかけて板書する代わりに電子黒板を瞬時に投影するので、つまずいている児童を個別にフォローする時間が確保できるようになった。教材準備の手間が大幅に削減されたことも負担感の軽減につながり、働き方の効率化を教員にもたらしているという。

オープンスクールもリモコン一つで展開
■授業以外の場面でも活躍

既存のテレビやスクリーン、モニターの有効活用を提唱するみらスクは、連絡事項を表示する「電子掲示板」、デジタルビデオカメラの中継映像を配信する「校内ライブ放送」など、授業以外の場面でもモニターを幅広く活用できる機能がある。

同校では保護者などを集めて行うオープンスクールでも、みらスクを活用。ホールに設置したスクリーンに、リモコン一つで簡単に必要な映像を投影。その素早さと見やすさに、保護者らからも称賛の声が上がるという。

また、小学6年生児童が行う「SNSの正しい使い方」の発表も、校内ライブ放送機能を活用することで、児童が作ったスライドを見せながら全校児童に届けられる。大勢の前に立つプレッシャーがなく、リラックスしてプレゼンでき、人前で話すことに極度に緊張する児童も安心して成功体験を積める。

「みらスクをもっともっと活用して、先生方の働き方改革や児童のさらなる育成に寄与していきたい」と話す同学院の岩熊美奈子校長。今後もみらスクにより、多様な学びに対応した教材の開発や、児童一人一人へのケアの充実に励んでいくという。