英語での共同生活で異文化を理解 コミュニケーション力高める

2019年の夏休み期間中、「イングリッシュ・イマージョンキャンプ(通称・EIC)」(公文教育研究会主催)が群馬県利根郡みなかみ町(7月29日~8月3日)と滋賀県守山市(8月7日~12日、8月14日~19日)で開催された。全国から集まった小学校3年生から6年生が、世界各国から来日した学生キャンプリーダーやスタッフたちと、6日間英語での共同生活を送る貴重な体験をした。

EICはさまざまな国の人たちと手を携えて地球社会に貢献できる人材に育ってもらいたいという想いで、2001年にスタートし19年目を迎えている。

今年は204人の子供たちが参加。これまでの参加者は延べ3000人以上に上る。

群馬県利根郡みなかみ町でのEICに集まったのは、75人の子供たちとタイ、インドネシア、ネパール、フィジーをはじめ18カ国27人のキャンプリーダー。子供たちは英語でのコミュニケーションを通して、キャンプリーダーと言語や文化・宗教の違いを超えてお互いを理解していった。

最初は英語で話すことに緊張していた子供たちだったが、キャンプリーダーの後押しで、次第に間違うことを恐れないようになり、自信を持って海外の人と英語でコミュニケーションする姿が見られるようになった。

ワンダーランド(自分の視野を広げよう)というプログラムでは、「世界の学校事情」をテーマに、キャンプリーダーが各国の状況を英語で紹介。その中で、「世界では、日本の人口の2倍の子供たちが学校に通えない」現状を取り上げ、学校に通えないことが、その国の子供たちにとってどのような影響があるのかなどを各グループでキャンプリーダーと共に話し合った。

自分と同じ年齢で教育を受けられない子供が世界にはいるという現状を知って、武田麗桜さん(小6)は、「地震や災害などで学校に行けなくなることは日本も同じ。みんなで一緒に考え、助け合っていきたい」と述べ、英語による異文化理解を超えて、自分には何ができるかといったことを考える姿勢が芽生えているようだった。

EICの責任者である小椋茂生氏は、「英語を使ってより深く考える機会は子供たちにとっても、将来、地球社会で生きていくための大切な土台作りになる。子供たちは問いかけたら意見を持っていることが多い。さまざまな国のバックグラウンドを持つ人々とのコミュニケーションを通して地球規模の問題を考えることを大事にしていきたい」と語った。

また、キャンプ中、子供たちの英語によるコミュニケーション力を測定するため、世界基準の英語テストであるTOEFL Primary(R)も実施された。数カ月後に再度受験した際の英語運用能力の伸びを知ることにより、EICで高まった意欲がどのようにその後の学習に影響を与えたかをみるためである。

EICは子供たちが地球社会の一員として英語を使って、いろいろな国の人々と相互に話し合いながらよりよく生きるために必要なことを学ぶ場となっている。