「子供たちの生活習慣改善のためにできること」のポイント 健やかな成長を促す「早寝早起き朝ごはん」

文部科学省総合教育政策局地域学習推進課家庭教育支援室 室長 小林克嘉

「早寝早起き朝ごはん」国民運動の背景や、現在の子供たちの生活習慣

 近年、子供たちの生活習慣の乱れが、学習意欲や体力、気力の低下の要因の一つとして指摘されています。子供たちが健やかに成長していくためには、十分な睡眠、バランスの取れた食事、適切な運動など、規則正しい生活習慣が大切です。

資料:文科省「令和3年度全国学力・学習状況調査報告書」

 子供たちの基本的な生活習慣の確立を社会全体で推進するため、2006年度に「早寝早起き朝ごはん」国民運動を開始してから今年度で16年目を迎えました。この運動は子供たちの生活習慣の改善に向けた全国的な取り組みとして、社会に広く浸透してきました。

 さて、8月31日に21年度全国学力・学習状況調査の結果が公表されました。新型コロナウイルス感染症の影響による学校の臨時休業期間中の児童生徒の様子について、「規則正しい生活を送っていたか」という質問について肯定的に回答した児童生徒の割合は、小学生で63・0%、中学生で48・4%となっています。すなわち、小学生の約3割、中学生の約5割が、規則正しい生活を送ることができていなかったということになります。

 生活習慣がまだ確立していない子供たちは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による学校の臨時休業などの影響を受けやすかったということが分かります。

子供たちの生活習慣改善のためにできることのポイント

 文科省では、子供たちの「早寝早起き朝ごはん」をはじめとする基本的な生活習慣の確立に向けて、子供やその保護者、さらには教員らの指導者に向けた資料を作成し、学校や家庭における子供たちの生活習慣づくりに関する普及啓発活動を進めています。

 20年度は全国で取り組まれている、優れた「早寝早起き朝ごはん」運動に対して、文科大臣表彰を実施し、62団体が受賞しました。

 受賞団体の取り組みとしては、生活習慣チェックシートを活用し、自身の生活習慣を振り返る取り組み。調理実習を通して朝食の重要性を学び、全校へ啓発、壁新聞での発信、標語を募集し優秀作品を表彰するなど、生徒会や保健委員会の児童生徒が主体となる取り組み。管理栄養士や給食センターの栄養教諭らの専門的な知識を有した講師による「脳を育てるための食事と睡眠」や「生活習慣病と睡眠・食事」、「受験期の食生活について」など子供たちの今後の生活に直結する内容をテーマとした講演会などの取り組み。親子で朝食づくりを行うなど、家庭でも子供たちの生活習慣の確立のために実践できる取り組みなどがありました。

 いずれも子供たちの生活習慣の確立を図るため、限られた資源の中でも地域の実情に応じた効果的な連携や工夫などが盛り込まれています。また、「早寝早起き朝ごはん」運動を実施することで、児童生徒たちの朝食摂取率が向上した、欠席率が改善したといった成果を上げている受賞活動もありました(20年度 優れた「早寝早起き朝ごはん」運動にかかる文部科学大臣表彰受賞活動)。

まとめ

 文科省としては、次代を担う子供たちが、生涯にわたって健康に生活し、活躍できるよう、引き続き「早寝早起き朝ごはん」国民運動を推進するとともに、地域の実情に応じた家庭教育支援の取り組みや、学校と家庭が連携した食育の取り組みなどを通じて、子供たちの基本的な生活習慣の確立を推進していきます。

 子供たちの健やかな成長を促す「早寝早起き朝ごはん」をはじめとする基本的な生活習慣の確立のためには、家庭や学校のみならず、地域の人たちの協力・理解などが欠かせません。全国のさまざまな地域において、子供たちの育ちに関わる学校・家庭・地域社会の関係の皆様方には、引き続き、御支援や御協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

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