教育活性化部門 新潟県胎内市立中条小学校【第13回博報教育フォーラム】

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思いを知り共感しふるさとに愛

新潟県胎内市立中条小学校

「『つばさっ子ボランティア』と協働した、ふるさとを愛する子どもの育成」をテーマに発表したのは、新潟県胎内市立中条小学校の池田裕之教務主任。「ふるさとを愛する子どもをどのように育てるか」に取り組んだ実践を語った。

子どもに「ふるさとの良さ」について問いかけると、目に見える物や事にどうしても向きがち。物事の背後にある人に目を向け、その努力や思いに共感してこそ、ふるさとを愛する心が垣間見られるとの思いで、同校は、住民約80人による学校支援ボランティア「つばさっ子ボランティア」を中心に、地域との協働による学校づくりを進めている。

取り組みでは、(1)学びを通じた地域とのコミュニティーの形成(2)総合的な学習の時間を中核とした、自ら課題を追究する探究的な学びの構築の2点を柱にした。

なかでも「つばさっ子ボランティア」は、2つの柱を支える大きな原動力となっている。学校のニーズに応じて日常的に教育活動に関わるだけでなく、ボランティア活動をしている人自身の生きがいともなっており、学校とボランティアとの相互補完の関係が成り立っている。

また「探究的な学び」へとつなげるプログラムづくりで、重要な役割を果たしている。単にふるさとを学習材とするだけではない。子どもたちが、ふるさとの良さや問題状況を知り、それを自分事としてとらえ、仲間だけでなく、地域の人たちと一緒に課題を解決していく。そんな学習活動が重要で、「つばさっ子ボランティア」は、そういった活動の潤滑油となっている。

同校では、総合的な学習の時間を、2段階の単元構成にしている。第1単元では、地域の「ひと・もの・こと」に何度も触れることで、地域の良さを課題としてとらえる。第2単元では、地域の一員として働きかける。この2段階の単元を、4年間を通して、自然、福祉、産業、人を学習内容として繰り返し、連続して発展させ、ふるさとへの理解と思いを深めていく。

5年生では、第1単元で農家泊を含む4泊5日のふるさと体験を実施。第2単元では「地域の特産品の良さをPRする」との課題をもち、情報収集、整理・分析などの活動を通して地域活性化に向けて働きかける。活動を通じて、ふるさとに対し、特徴的なものを見いだせなかったり、自然や文化、歴史的遺産に目がいきがちだった子どもたちが、人の生き方や考え方にまで目が行き届き、誇りに思う気持ちを醸成していった。

「地域と学校が協働して教育活動を行うことは、子どもたちのふるさとに対する愛着と誇りを育成し、地域の活力向上につながる。今後も、地域の未来をつくるという視点のもとで、学校にできることを見据え、ふるさとへの思いを高める子どもを育んでいきたい」と池田裕之教務主任は語った。