第42回全日本教育工学研究協議会全国大会 佐賀大会【情報教育特集】

第42回全日本教育工学研究協議会全国大会(佐賀大会)が10月14、15の両日、佐賀県の佐賀市文化会館と隣接する佐賀県青年会館で開かれる。日本教育工学協会(JAET)・佐賀県教育委員会が主催し、(一社)日本教育情報化振興会が共催。文科、総務両省、全連小、全日中、全高協などが後援し、教育新聞社などが協力する。

「ICT利活用教育による新たな学びの創造に向けて」をテーマに、公開授業、基調講演、シンポジウム、研究発表、ワークショップ、企業展示などが行われる。「平成28年度 佐賀県ICT利活用教育フェスタ」との共催となる。

日程と概要は次の通り。

【会場】佐賀市文化会館、佐賀県青年会館(いずれも佐賀県佐賀市)

【開催日】2016年10月14、15日

【1日目】午前9時半から順次、佐賀市立の西与賀小学校、若楠小学校、城西中学校、県立致遠館中学校、県立致遠館高校の5校で公開授業(各校とも午前8時45分から受け付け開始)。市文化会館で、▽午後1時20分から開会行事▽午後1時50分からJAET会長・野中陽一横浜国立大学教授による基調講演「新たな学びを支える学校情報化の在り方」▽午後2時50分から指導事例発表。

【2日目】午前8時50分から市文化会館と県青年会館で、101件の研究発表。市文化会館ではその後、▽午後1時半からワークショップ▽午後1時40分から、文科省「先導的な教育体制構築事業」成果発表▽午後3時40分から閉会行事。

【主催】日本教育工学協会(JAET)、佐賀県教育委員会

【共催】一般社団法人日本教育情報化振興会

【後援】文部科学省、総務省、国立研究開発法人科学技術振興機構、全国教育研究所連盟、全国連合小学校長会、全日本中学校長会、全国高等学校長協会、日本私立中学高等学校連合会、日本私立小学校連合会、全国放送教育研究会連盟、一般財団法人日本視聴覚教育協会、日本学校視聴覚教育連盟、全国視聴覚教育連盟、全国高等学校メディア教育研究協議会、公益財団法人学習ソフトウェア情報研究センター、公益財団法人パナソニック教育財団

【協力】教育新聞社ほか

大会初日(10月14日)の公開授業は次の通り。

■佐賀市立西与賀小学校
算数、理科、ひまわり2学級の自立活動の4授業を午前9時半から公開。「面積の求め方」「グライダー作り」など。午前10時半から全体会。

■佐賀市立若楠小学校
道徳、社会など5授業を午前9時半から公開。「掃除」「カレンダー作り」などの特別活動や生活単元学習も。午前10時半から全体会と授業研究会。

■佐賀市立城西中学校
国語、理科、保健体育、美術の4授業を午前9時40から公開。「文化としてのスポーツ」「クレイ・アニメーション」など。

■佐賀県立致遠館中学校
技術、家庭、保健体育など、3授業を午前9時35分から公開。「情報モラルと情報セキュリティ」など。午前10時35分から事例発表。

■佐賀県立致遠館高校
国語、理数物理、世界史、数学、コミュニケーション英語、理数科学など8授業を午前9時35分から公開。「古文 伊勢物語」「仕事と運動エネルギー」「第二次世界大戦後の世界」「ベクトル」など。午前10時35分から事例発表。

大会2日目(10月15日)のワークショップの概要は、次の通り。

【1、デジタル教科書を活かした授業づくり】
午後1時半から2時20分まで、練習室1/A会場で。登壇者は光村図書出版ほか。

【2、教育委員会の情報化戦略とICT活用好事例 学校情報化先進地域に学ぶ(1)】
午後1時半から2時20分まで、練習室2/B会場で。パネリストは柿沼宜夫つくば市教育委員会教育長、野中陽一JAET会長ら。

【3、タブレット端末を活かした授業づくり】
午後1時半から2時20分まで、リハーサル室/C会場で。登壇者は柳澤史子日本マイクロソフト「21世紀の教室」教員研修講師。

【4、1人1台タブレット端末活用の効果測定と教育委員会・学校の取組(1)】
午後1時半~2時20分、大会議室(1)/E会場で。登壇者は稲垣忠東北学院大学准教授ら。

【5、ICT活用授業は電子黒板フル活用から!】
午後1時半から2時20分まで、大会議室(2)/F会場で。登壇者は倉澤昭・前東京都杉並区立桃井第三小学校長。

【6、学校経営支援のための校務の情報化】
午後2時40分から3時半まで、練習室1/A会場で。登壇者は梶本佳照IPU環太平洋大学教授、村松雅神奈川県逗子市教育委員会教育長ら。

【7、教育委員会の情報化戦略とICT活用好事例 学校情報化先進地域に学ぶ(2)】
午後2時40分から3時半まで、練習室2/B会場で。登壇者はパネリストは藤本誠一熊本県山江村教育委員会教育長、野中陽一JAET会長ら。

【8、外国語活動でのタブレット端末や電子黒板を活かした授業づくり】
午後2時40分から3時半まで、リハーサル室/C会場で。登壇者は居石伸弘佐賀県多久市立東部小学校教諭ら。

【9、1人1台タブレット端末活用の効果測定と教育委員会・学校の取組(2)】
午後2時40分から3時半まで、大会議室(1)/E会場で。登壇者は小柳和喜雄奈良教育大学大学院教授ら。

【10、スマホやタブレットで簡単準備! NHK for School アプリを使ったアクティブ・ラーニング実践法】
午後2時40分から3時半まで、大会議室(2)/F会場で。登壇者は菊地寛静岡県浜松市立三ヶ日西小学校教諭、堀田博史園田学園女子大学教授ら。

ICT利活用で 主体的・対話的で深い学び
日本教育工学協会会長/横浜国立大学教授 野中陽一

第42回全日本教育工学研究協議会全国大会が佐賀県で盛大に開催されますこと、佐賀県教育委員会をはじめとする関係者の方々に感謝申し上げますとともに、全国から参加いただいた皆様に、心から歓迎の意を表したいと思います。

今回の全国大会は「平成28年度 佐賀県ICT利活用教育フェスタ」と共催し、佐賀県教育委員会と連携して企画・運営を行います。先導的に教育の情報化に取り組んでいる佐賀県において、地域の教育委員会との共催による初めての全国大会を開催することになります。また、平成26年度にスタートした学校情報化認定事業では、学校情報化優良校、先進校に続き、学校情報化先進地域の表彰を初めて行います。日本教育工学協会として、新たな一歩を踏み出す記念すべき大会といえます。

次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめでは、2030年の社会と、さらにその先の豊かな未来を視野に入れた教育の方向性が示されました。新しい時代を切り開いていくために必要な資質・能力を育むために「社会に開かれた教育課程」の理念のもと、学習指導要領の「学びの地図」としての枠組みづくり、「カリキュラム・マネジメント」の重要性、「アクティブ・ラーニング」の視点の3点にわたる改善・充実を、相互に関連付けて行うことが求められました。そして、ICTはこれらを支え「主体的・対話的で深い学び」の実現に大きく貢献するものと位置付けられました。

また「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」においても、次期学習指導要領等の実現に不可欠なICT環境やICT教材の在り方が提言され、教育の情報化を加速するためには、教育委員会や学校を中心とする取り組みに対して、産学官の協働的な取り組み、連携した支援体制の構築の重要性が指摘されています。

こうした動向を踏まえ、全国の教員現場の方々、教育情報化関連企業の方々、教育情報化を研究対象としている教育工学研究者の方々がICT環境整備、ICT活用に先進的に取り組まれている佐賀の地に集い、今大会のテーマ「ICT利活用教育による新たな学びの創造へ向けて」による公開授業、基調講演、指導事例発表、研究発表、ワークショップなどを通して実践と理論の交流を行っていただければ幸いです。

このような充実した全国大会が実施できますのは、快く大会の共同開催を引き受けていただいた古谷宏佐賀県教育長をはじめ教育委員会のみなさま、多くの先生方のご尽力と関係各位のご支援ご協力のおかげであります。ここにあらためて深く感謝致しますとともに、その成果と交流の絆が教育の情報化のさらなる普及・充実へと発展することを期待したいと思います。