【家庭】三重県立明野高等学校

アイデアあふれる春慶お弁当
アイデアあふれる春慶お弁当

一歩踏み込んだ地域交流に挑戦
伊勢春慶を蘇らせるお弁当づくり

本校は伊勢神宮の御膝下である伊勢市にある専門高校です。伊勢といえば伊勢エビや赤福などを思い浮かべるかと思いますが、実は伊勢周辺には食文化以外にも地域に根ざしたさまざまな文化があります。

しかし、残念ながらその地域文化は伝統として根ざしてはいても、暮らしの変化とともに忘れ去られ、行き場を失いつつあります。

伊勢には「伊勢春慶」という伝統漆器があります。それはかつて、伊勢を中心として作られ、日々の生活の中で重宝された雑器でした。神宮の不用材である桧の板を素材に塗られたこの漆器からは、落ち着きを与える光沢や温かみを感じることができます。しかし今では、高価で漆器特有の扱いにくいイメージもあってかなじみが薄いのが現状です。

そこで、もう一度伊勢春慶を蘇らせようという試みがなされる中、その関係者の方から家庭を専門に学ぶ高校生の新しい感性で春慶のお弁当箱を彩ってもらえないかという依頼を受けました。

伊勢春慶を知る生徒は少なく、前途多難なスタートでしたが、漆器工房で塗りの体験や職人さんの想いも聞かせていただくことで意を新たにし、お弁当作りに取り組むことになりました。三段の漆器にはキャラ弁やスイーツ盛り合わせ、そして2段の漆器には、健康35品目弁当や大切な人へのお弁当など、さまざまなアイデアあふれる作品が出来上がりました。

取り組む中で、生徒達が漆器に愛着を持ち、地元の伝統文化を誇りに思う気持ちが生まれつつあるのを感じることができました。関係者の方々からもご好評をいただき、地域で発表の場も設けていただきました。

また、地元の伝統産業である織物「伊勢木綿」をお弁当袋やお弁当バックとして装飾や形にこだわり何点か製作もさせていただきました。伊勢春慶や伊勢木綿、そのものが持つ伝統や美しさを損なわず、新しい変化を加えて後世に伝える作業の一端を担えたことは生徒にとって大変貴重な経験となりました。

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