【意見・体験発表】地域社会に支えられる感謝の気持ち

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石川県立松任高等学校総合学科2年 長谷川芹奈

 

私は昨年春に入学してから、さまざまな学校行事で地域の方々とふれあう機会があり、それらの経験から得た思いを少しお話したいと思います。

昨年の秋、白山市が開催する「マルシェ・ドゥ・ハクサン」というイベントに生徒会の役員として参加しました。本校も地元商品を販売するブースを出店しました。私にとって販売体験は初めてだったので不安もありつつ仲間とともに行う準備活動は楽しいものでした。イベントで何を売りたいかを考え商品を仕入れ、販売促進のためのPOPなども手作りしました。

そしてイベント当日、来場したお客様に商品を買ってもらおうと、店先からお客様に声をかけようとするのですが、これが妙に恥ずかしく、照れ臭く、声が出ない。人見知りする気持ちが先に立ち、面と向かって話せないでいる自分に直面しました。そんな様子を見た地元商店街の方から「お店は元気がないと誰も来てくれないよ」「若いんだから、大きな声で明るく元気に声を出すといいよ」とアドバイスの声を掛けていただきました。

ならばということで恐る恐る声を出してみたのですが、声が震えて裏返りそうでした。「それじゃダメ」「学校の休み時間はもっと元気でしょ」「明るく笑顔で」と言いいながらお手本を示してくれました。

「はい。もう一度」と振られ、「よし!」と思い切って声を出してみると、あんなに照れ臭かった気持ちが少し消えました。「あれ?」という気持ちのまま、もう一度「いらっしゃいませ」と発すると、やっぱり大きな声を出したほうが気持ちも晴れるしモヤモヤしない。そして楽しいという気持ちが湧き上がりました。

これをきっかけとして、このあと多くのお客様と楽しく元気に接することができました。お客様の多くは地元の方々で、商品の説明をお話しするだけでなく、徐々に話が脱線し、私たちが知らない昔の松任高校の話や、駅周辺や商店街の話など、地元ならではの話を数多くお聞きしました。「接客って意外に面白い」という気持ちになれました。

また買っていただいた商品を手渡す時に「ありがとう」と言われるとことが、こんなにうれしいなんて思ってもみませんでした。普段から何気なく使っていた「ありがとう」という言葉からこんなにも感謝の心が伝わるなんて感動でした。販売する商品の話をするばかりが接客でなく、このような心のキャッチボールこそが接客活動なんだと思いました。地元商店街の方が私の背中を押してくれなければ充実した気持ちで終えることはなかったと思います。

そしてイベントが終了し、片付けをしている時、アドバイスを送ってくださった方から「今度うちの店手伝ってくれない?」と冗談交じりで声をかけられたときに、自分が少し成長できた実感を持つことができました。私はこんなに温かく支えていただいている地域に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

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