資質・能力と学ぶ意欲の向上 ジュニアマイスター顕彰制度

学校などの実態に合わせて活用
就職や進学にも生かせ積極的に
公益社団法人全国工業高等学校長協会

公益社団法人全国工業高等学校長協会(理事長・後藤博史神奈川県立神奈川工業高等学校長)が平成13年から工業高等学校を対象に開始した「ジュニアマイスター顕彰制度」は、16年目を迎える。この顕彰制度は、社会が求める専門的な資格・知識にチャレンジすることにより意欲と自信を持った生徒の育成、社会および大学や企業に向けた工業高校の評価の向上をねらって創設された。

将来の仕事や学業に必要と考えられる国家職業資格や各種検定および各種コンテストの入賞実績をジュニアマイスター顕彰制度委員会が独自に調査し、点数化して全国工業高等学校長協会から各工業高校に紹介、約200の資格・検定と約80のコンテスト等が登録されている。

その中から、生徒が在学中に取得した職業資格や各検定の等級、参加したコンテストに対して得た点数の合計によって、30点以上は「ジュニアマイスターシルバー」、さらに45点以上の特に優れた生徒には「ジュニアマイスターゴールド」の称号が贈られる。

顕彰された生徒数は、13年度は4282人だったが、昨年度は1万756人が「ゴールド」「シルバー」に認定。この制度を活用して就職や進学に生かそうと、積極的に取り組む学校や生徒が増えている。

大学側でも、この制度を入学などの判断材料の1つにしているところがある。

中央大学理工学部精密機械工学科では、5段階方式による評定平均値が3・8かつ数学、物理の評定平均が4・0以上で、ジュニアマイスターゴールドまたはシルバーの称号を授与された者を対象に、自己推薦入学試験の中の出願資格としている。

文教大学情報学部(情報システム学科・情報社会学科)では、シルバー以上取得者を対象としたAO入試(資格優先型)を設けている。

湘南工科大学では、AO入試特別枠で、ジュニアマイスターゴールド取得者またはジュニアマイスターの資格を有する者で優秀と認められる者に対して奨学金給付枠を設けるなど、学費の一部免除を打ち出している。

神戸芸術工科大学でも、資格推薦入試の特待生制度の中で「ジュニアマイスターゴールド特待生」「ジュニアマイスターシルバー特待生」枠を設け、学費の一部免除を打ち出している。

このように、この制度が大きな広がりを見せている中、同協会の山田勝彦事務局長は「高校生にとって資格取得や検定合格は大きな自信になります。その経験は将来の社会生活で生涯にわたって学び続ける力を醸成することにつながります。ジュニアマイスター顕彰は、その意味では良い励みになっています。本協会加盟校において地域や学校の実態に合わせてこの制度を積極的に活用して、生徒の資質・能力および学ぶ意欲の向上に役立てていただきたい」と語った。

同協会では、申請者が1万人を超えたことから、平成23年度からジュニアマイスター顕彰申請について、会員各校の生徒あるいは指導教員のWeb上での容易な電子申請システムを構築し、迅速かつ正確・公平な事務処理を実現する手段としてICT化を導入している。

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