「社会総掛かり」での支援が大切 関百合子文科省家庭教育支援室長

社会の変化とともに子供たちの生活環境も変わってきた。ゲームやスマホなどの出現で、生活リズムを崩す子供たちは少なくない。こうした中、「早寝早起き朝ごはん」国民運動が平成18年度からスタートし、全国に広がっていった。同運動のプロジェクトチームリーダーである文科省の関百合子家庭教育支援室長に子供たちの現状と今後の取り組みなどについて聞いた。

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——「早寝早起き朝ごはん」の国民運動を通じて、子供たちの生活習慣はどう変ったか。

「早寝早起き朝ごはん」は国民運動は18年度に始まり、今年で10年になる。民間企業の調査によれば、朝起きる時間や夜寝る時間など規則正しい生活リズムが身に付くようにしつけている保護者は、15年度には56・4%だったが、20年度には70・7%になった。

——28年度全国学力・学習状況調査の質問紙では、朝食と学力の関係を聞いていたが。

毎日朝食をとる児童生徒ほど、学力調査や新体力テストの得点が高い傾向にあるとの結果が出ている。子供たちの生活リズムを整えるために文科省では冊子を作成したり、「早寝早起き朝ごはん」全国協議会と連携したりして啓発活動を行っている。

この活動は保護者が働く企業の協力も不可欠であると考え、企業に向けたアピール冊子も作った。内容は、規則正しい生活が脳によい影響を与えている点を科学的視点から説明しているほか、企業の取り組みなどを紹介し、ワークライフバランスの重要性を説明している。

——今後の取り組みは。

来年度に向けて、「子供の生活習慣づくり支援事業」に2200万円を概算要求している。

中高生を中心とした生活習慣マネジメントの支援として睡眠チェックシートを活用した睡眠習慣の実態を調査し助言等を実施するため、地方公共団体に委託する予定です。これに加えて、啓発資料の作成や研究発表会を開催して、全国的な普及啓発を行っていく見通しだ。

——教員や保護者に向けて。

子供たちを取り巻く社会・環境が大きく変化している。その中で、学校・家庭・地域が連携協働し、「社会総掛かり」で子供たちの育ちを支援していくことが大切だ。その一つの取り組みが「早寝早起き朝ごはん」の国民運動である。今後とも、この活動をより一層進めていき、子供たちの健やかな育ちを応援していきたい。

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