取得できる教員免許状は ケース別取得案内【大学通信教育課程特集】

a1215060教職経験者が免許状を取得する場合

【取得できる教員免許状】

文科省によると、現在、通信教育課程は28大学、18大学院、8短期大学に設置されている。取得できる教員免許状は、普通免許状。小・中・高・特別支援・幼稚園・養護・栄養の各教諭の免許状があり、それぞれ専修、1種、2種(高等学校教諭の免許状は、専修および1種)に分かれている。平成27年度には、6826人が通信課程で取得している。免許状の取得方法は、志望者の立場によって変わる。

ケース別にどのような道筋があるのかを、次に示した——。

【新たに教員免許状を取得したい】

最終学歴が高校卒業の場合か、他大学の卒業時点では教員免許状を取らず、これから取りたい場合が当てはまる。

高校卒業の場合は、希望する学校種の教員免許状が取得できる通信課程のある大学か短期大学を選び、学部・学科を決めて「正科生」として入学する。大学卒業の条件を整えると同時に、教職課程の必要科目を履修して、免許取得の所要資格を得るようにすれば、卒業と同時に免許状が得られる。

他大学の卒業時に教員免許状を取得していなかった場合には、その出身大学が通信課程での教職課程認定を受けていれば、不足する教職・教科専門科目を、通信課程に入って履修する。出身大学が通信課程認定を受けていない場合には、免許状が取得できる大学通信教育課程に編入学し、免許状取得に必要な教職課程の科目を全て履修登録する。

免許状取得には、教育実習を必ず行わなければならない。実習先は自ら探し、受け入れの内諾を得なければいけない。

【現在持っている免許状を上位の免許状に上進させたい】

中学校社会科2種免許状を1種免許状にしたい場合などが、この例に当たる。ただ、教員としての所定の現職経験年数が必要となる。不足していると上進はできないので、注意が必要だ。その上で、上位免許状取得に必要な科目と単位をそろえる。この場合は「科目等履修生」として学修するのが一般的。

上位免許状取得に必要な単位・科目は、授与権者である勤務地の都道府県教育委員会規則を確認し、指導を受ける必要がある。指導を受けずに自分だけで決めてしまうと、免許申請時に不適切な履修が指摘され、申請できない場合があるので注意しなければならない。

【現在持っている免許状を基に、同校種の他の教科の免許状を取得したい】

既に中学校社会科免許を所持している者が、中学校国語科免許などを取得したい場合が当てはまる。この場合は、必要な科目や単位を取れる大学・短期大学で、「正科生」または「科目等履修生」として単位を取得し、免許に必要な条件を満たせば、免許状を取得できる。

だが、中学校2種社会科を、中学校1種国語科にはできないので注意が必要。他教科を取るときは、現有免許状と同じ種か下の種の他教科となる。2種免許状を、他教科の1種免許状にはできない。

【隣接校種免許状を取得したい】

今年度から、義務教育学校がスタートしている。また小中一貫校も増えている。こうした教育改革の動きを受け、各学校段階間の連携を強化するために、現有免許状校種の隣接校種免許状が取得できる。

前提として、普通免許状で少なくとも3年間の教職経験が必要。その間の勤務が、実務証明責任者に良好な勤務成績だったと証明されれば、必要な単位を修得し、隣接校種の教員免許状を取得できる。教職経験を評価するので、修得単位が軽減される。

例えば、幼稚園教諭普通免許状、中学校教諭普通免許状を有し、3年以上の実務経験があれば、小学校教諭2種免許状は13単位で取れる。同様に小学校教諭普通免許状、高等学校教諭普通免許状を有し、3年以上の実務経験があれば、中学校教諭2種免許状はそれぞれ14単位、9単位で取れる。

【介護等体験】

小・中学校教諭の普通免許状を取得するには、社会福祉施設などで5日間、特別支援学校で2日間の、計7日間の介護等体験が必要となる。

4月と10月の2期で入学を受け付けている通信教育課程では、入学時期によっては在籍期間が長くなる可能性があるので要注意。体験実施に際しては、大学で学生を取りまとめ、各都道府県の社会福祉協議会や教委に申請手続きをする。個人での介護等体験希望は受け入れが難しい。事前学習や、大学ごとに体験実施のための費用が設定されている。入学を希望する時点で、大学に詳細を確認しておく必要がある。

【幼保連携型認定こども園】

近年、大学通信教育課程の活用が目立つのが、平成24年に創設された「幼保連携型認定こども園」の職員。学校教育と保育を一体的に提供する施設で、職員である「保育教諭」は、幼稚園教諭免許状と保育士資格の両方を有するのが原則となっている。

しかし、両方を所持している人は少なく、円滑な移行を進めるために、5年間はいずれかを有していればよいとの経過措置がある。5年間のうちに、所持していない方を取得すればよい。幼稚園教諭、保育士として3年間、4320時間以上の勤務経験者には、特例が設けられている。8単位を取得すれば、所持していない免許状が取れる。この単位取得に、通信教育課程が有効活用できる。また保育士資格を取得できる専門学校に通いながら、通信教育で幼稚園教諭免許状を取得するといった志望者もいる。

【大学通信教育で取得できる主な諸資格】

そのほか、大学通信教育では、学校図書館司書教諭、図書館司書、社会教育主事、博物館学芸員などの資格も取得できる。

詳細は、(公財)私立大学通信教育協会サイト=http://www.uce.or.jp/

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