日本文化理解教育部門 京都市立高倉小学校【第14回博報教育フォーラム】

ちまき作りで交流した
ちまき作りで交流した
京都市立高倉小学校
つなぐ体験を生活文化に

「地域の魅力と子どもの可能性を最大限に引き出す学びの創造」を発表したのは、京都市立高倉小学校の八木悠介教諭と内藤岳士教諭。

小中一貫校の同校は、系統的、連続的に力を付けられるよう、探究型の教育に力を入れている。

テーマを「つなぐ」に設定し、▽各教科・領域▽子供と家庭や地域の人材▽時代を超えた学びの継承▽校区内外、全国、世界——をつなぐ体験学習を重視。生活への実践化・行動化により、「社会に開かれた教育課程」を目指す。
具体的な取り組み例として、(1)魯山人に学ぶおもてなしの心(2)祇園祭とチマキザサとヒオウギ(3)青い目の人形——について語った。

(1)では、京都国立美術館の学芸員から、料理人であり食のプロデューサーでもある北大路魯山人の話を聞き、子供たちは自分で作った料理を器に盛り付けた。和紙などを使用し、彩色にもこだわった。これは、図画工作科や家庭科、総合的な学習と関連付けて展開。おもてなしの心を生活文化に取り入れた学習となった。

(2)では、祇園祭で数多く飾られる「厄除けちまき」に使用するチマキザサを守るプロジェクトに参加。農家からチマキザサをちまきにする方法を教えてもらい、京都市立花背小学校の児童らとちまき作りで交流。学校や学年を超えた交流が、子供たちの深い学びにつながり、生活文化と自然のつながりを意識した学習になった。

(3)では、国際理解を深めるために、同校に飾っている3体の「青い目の人形」に関連した学習を展開。人形は、昭和2年に友好の証として米国から贈られたもの。人形の贈り主であるギューリック夫妻の子孫が来校するのに当たり、子供たちは青い目の人形についての歴史や、これにまつわる思いを学び、国際理解・国際親善を目指した道徳授業も行った。

その後、ギューリック3世夫妻と、世代を超えて交流。自国の文化から国際社会へと意識を向け、広げていった。

身近にある文化の価値に気付き、誇りを持って学びを形成。自己の生き方を見つめ直し、その営みが、豊かな人間性の育成へとつながるとした。

今後の展望としては、▽今ある資源を大切にしつつ教材を深化させる▽繰り返し実践し根付かせる▽育てたい資質・能力を明確にした単元づくり▽新たな資源の開発——を目指す。