小学校英語教科化を見据え 新しいデジタルコンテンツ

「すすむ」「もどる」など簡単に操作できる
「すすむ」「もどる」など簡単に操作できる
JUNIOR HORIZONモジュール105 
東京書籍
■「カリキュラム・マネジメント」の観点から見たモジュール105の意図

東京書籍の「JUNIOR HORIZONモジュール105」(以下「モジュール105」)は、平成32年度から始まる小学校高学年での外国語の教科化と小学校中学年での外国語活動の早期化に備え、移行期間中にも使用できる新教材として制作された。

英語の教科化に伴う年間70時間(35単位時間増)の確保にあたっては、ICT等を活用した短時間学習を含め、カリキュラム・マネジメントの観点から学校に委ねられることになる。例えば、現行の週1コマに加えて新たに1コマを確保できる場合は、英語の授業を週2コマ行ってもよい。不可能な場合は短時間学習で確保したり、45分授業の後に15分授業を行い60分扱いにしたりするなど、実情に応じた授業時間の設定や時間割編成が求められる。外国語活動が新たに増える中学年にも同じことがいえる。

こういった学校ごとの状況に対応し得るデジタルコンテンツ集が「モジュール105」だ。105という数は、増加する1単位35時間を、15分の短時間学習を週3回×年間35時間行うときのモジュール数を示している。ただし、最も短いものでは5分単位での構成としたため、アレンジしながら活用できるのが最大の特長だ。45分授業を充実させるためのきっかけづくりや、隙間時間での活用などにも有効なコンテンツを揃えた。それに加え、「うた」「チャンツ」「フォニックスソング」の音声教材も多数用意した。

インタビューでの対話を聞き、ワークシート上で答えに丸をつける活動を行う単語ゲーム
インタビューでの対話を聞き、ワークシート上で答えに丸をつける活動を行う単語ゲーム
■学級担任を手助けするための音声やワークシート、手引き

「モジュール105」は、学級担任が1人で授業を行うことを前提に制作されている。すべての教材に、ネイティブスピーカーによる音声を収録し、教師自身が発音を行わなくとも正しい音声を児童に学ばせることができる。操作に使用するボタンは、「すすむ」「もどる」などのシンプルなものとし、デジタルに不慣れな教師でも簡単に使えるよう心掛けた。
また、すべてのコンテンツについて指導案とワークシートを付けた。「ツールバー」からダウンロードできるので、児童の定着度を確認しながら繰り返し使える。ワークシートは評価に生かしたり、児童の理解度を把握するのに役立てたりできる。

「指導の手引き」には各コンテンツの活用方法や指導のポイントを示すほか、カリキュラム編成案や収録されているうたやチャンツの歌詞などを掲載した。チャンツの一部には手遊びがついており、AReaderアプリを利用して紙面上のマーカーを読み込むと映像が見られるなど、実際の授業に役立つヒントを多く盛り込んだ。文科省発行の『Hi,friends!』を使った授業にも「モジュール105」を活用できるよう、コンテンツ対応表も掲載した。

■新課程で重視されるテーマと密接に関連付いたコンテンツ

「モジュール105」の8つのカテゴリーに分かれたコンテンツはいずれも、新課程で文科省が重視するテーマに関連付けた。

まず、リテラシー(読み書き能力)を身につけるために、(1)文字の名前(2)文字の音(3)単語ゲーム――の3カテゴリーがある。文字の形・名前(読み方)・音の知識は、小学校段階で身につけてほしい能力とされ、文科省が新課程において育成を目指す資質・能力の3つの柱のうちの「知識・技能」にあたる。特に「文字と音の関係」は、児童にとっても、英語を教えたことのない教師にとっても難しいことが予想されるが、収録された音声を活用すれば無理なく指導できる。

(1)(2)の【教えて!】には、英語と日本語の違いなどを児童に気付かせることを目的とした映像を収録し、授業のサポートに活用できる。(3)では、『Hi,friends!』で扱われている単語を中心に、小学校段階で学習しておきたい語彙を選んだ。ゲームやクイズなどの活動を取り入れながら、繰り返し行って英語の音や語彙に慣れさせることができる。

次に、英語への興味・関心を高めるために、(4)日本文化紹介(5)国際理解(6)他教科関連(7)テーマ別学習(8)中学英語入門――の5カテゴリーを用意した。これらは文科省が掲げる3つの柱のうちの「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」を育成するためのコンテンツだ。

例えば(4)は、日本に住む外国出身者が、自分の職業や日本の魅力について英語で語る映像コンテンツだ。女の子のキャラクター「まり姫」がナビゲーターとして登場し、日本各地に住む外国出身者を訪れ、話を聞く構成になっている。付属のワークシートを使って、映像から聞き取った彼らの出身国を4線上に記入する活動や、映像を見た感想を日本語で書かせる活動ができる。また、指導案には、外国出身者の経歴・職業や日本の伝統文化についての情報など、映像で高められた児童の好奇心をさらに満たすための素材を載せた。


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