表面積と体積を求めよう 【大妻中野中学校・高等学校】

タブレットと紙を併用 必要な情報を共有し理解深める
電子黒板とタブレットで周りの解答との比較ができる
電子黒板とタブレットで周りの解答との比較ができる

各教室に設置された電子黒板と1人1台のタブレットを用いて授業を展開しているのは、東京都中野区にある大妻中野中学校・高等学校(宮澤雅子校長、生徒数1463人)。授業でICT機器やデジタル教科書を積極的に活用している。同校がタブレットを本格的に使い始めたのは、昨年4月から。中学校1年生から高校1年生までの各生徒がタブレットを購入し、現在は高校2年生までがタブレットを所持している。

中学校2年生で立体の表面積と体積について学習している6組(34人)では、高村亮教諭が数学の授業を展開。各自のタブレットを活用した。

はじめに、電子黒板を用いて表面積や側面積、底面積などの名称を確認。それを求めるための公式を学んだ。その後、生徒たちは角柱、円柱、角錐、円錐などの公式を頭に入れ、問題に取り組む。タブレットとプリントの両方を使い、自分にとって必要となる情報はメモを取ってもらい、問題の解答などはタブレットと電子黒板によって全員で共有できるように工夫している。

生徒4人の解答を電子黒板に並べ、それぞれがどのように答えを導き出したのか示した。生徒は周りと自分の答えを比較でき、自分とは違った求め方と出会う。答えを求める方法はひとつではないと知った。

必要な情報を書き込める
必要な情報を書き込める

授業では、生徒がイメージしやすいよう、電子黒板に見取図から展開図に変わる様子を動画で示した。また表面積・体積の理解を深めるために、円柱の形をした容器と球を半分にした容器との比較映像を流した。円柱の容器に入れた液体は300cc。球を半分にした容器は200ccで、体積の違いを確認。容器にひもを巻き付ける動画では、円柱の側面と球を半分にしたもののひもの長さが同じに。これにより、側面積と球面の面積が同じだと分かった。

授業は、電子黒板と通常の黒板、タブレットと紙を併用して展開されている。それについて同教諭は、「生徒がメモをとる力も身に付けられ、また、全員で共有したいものはタブレットで提出する。使い分けが重要となる」と語った。

同校は他にも、特徴的な学習として、オンライン英会話を実施。生徒は、週に1回25分間、通常の英語の授業の中でフィリピンの先生にマンツーマンでレッスンを受ける。対象は中学校1年生から高校1年生まで。タブレットを活用して一人ひとりが授業としっかり向き合っているので、25分の中で生徒が必ず言葉を発するようになっている。全員が参加する雰囲気になり、生徒が英語に興味を持つきっかけとなっているという。

ICT導入の大きな支えとなったのは、同校の宮澤校長の声掛けだと、橋本弓子教頭は語る。タブレット導入時、同校長は保護者会でしっかり説明して理解を得た。保護者の協力を無駄にしないためにも「教職員もICTを使っていきましょう」と、職員会議などで積極的に声掛けを行っているという。同校長の呼び掛けが、教職員の意識向上につながった。

事務室でICTに関する業務を担当している平野恵さんは電子黒板やタブレットの導入により、教材の共有ができるようになったと話す。

同校は、ICT機器の使い方について全教職員が相談し合ったり、教科ごとに特性を踏まえて情報交換したりするものから初心者向けのものまで、さまざまな研修を行っている。教職員同士で積極的に授業見学を行い、交流しているという。また外部の研修にも参加している。

昨年は、「タブレットを使った授業を展開しなければ」との意識が強かった1年だったと高村教諭は語る。今後は、従来型授業とどう折り合いをつけていくかを考え、効果的な使い方を意識して授業を展開していくステージに入っていくとした。


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