【農業】富山県立小矢部園芸高等学校

自生地での生育調査
自生地での生育調査
オミナエシの自生地復元を
黄色い花が咲き誇る環境に

本校は定時制課程昼間単位制園芸科の小規模校である。本校では、「課題研究」の活動の一環として、富山県南砺市にある桜ヶ池の堤防斜面に自生しているオミナエシの保護活動を行っている。

オミナエシは秋の七草の一つであり、黄色い花を咲かせるが、「レッドデータブックとやま2012」で絶滅危惧2.類に指定されており、自生している株数が危機的状況にある。

そこで、本校では、平成25年から南砺市の里山の保護活動を行っている南砺ロータリークラブの方々をはじめ、地元の方々と共にオミナエシの定植活動を行っている。しかしながら、桜ヶ池堤防の土壌は非常に硬く、根が張りにくい状況であることに加え、周囲の植生に生育を脅かされている状況にある。そこで、オミナエシの自生地定着率を高めることを目標に活動に取り組んでいる。

まずは、硬い土壌にも定着できる強い株を栽培するために、桜ヶ池土壌にいる土着菌を活用した堆肥をつくり、株を栽培することに取り組んでいる。植生の影響を抑えるために富山県中央植物園からは草刈りをする助言をいただいており、堆肥の原料にはそこで出てきた刈草を活用している。栽培試験の結果、根は強くなり、自生地での定着が期待できるようになった。現在は、堆肥づくりをスケールアップし、来年度の定植活動につなげたいと考えている。

次に、発芽の段階から硬い土壌に根が定着できるようにシート状の固定相に種子を固定した簡易発芽装置の開発に取り組んでいる。溶解したトイレットペーパーに種子を固定したシートを作製し、発芽・発根試験を行った結果、成功したので、自生地でも実際に活用している。今後は、刈草を固定相に用いる研究を行い、自生地100%由来のオミナエシシートの作製を目指したい。

以上の自生地資源循環型の保護活動を通して、オミナエシが自らの力で自然繁殖できる自生地の復元に取り組んでいる。黄色い花よ、咲き誇れ!

【トップページへ戻る】