【水産】兵庫県立香住高等学校海洋科学科

ワカメの種付け
ワカメの種付け
香住高校発ワカメプロジェクト
カヤックを使った海岸清掃なども
1.題目設定の経緯

香住高校では6年前から香住の三田浜で秋から春にかけてワカメ養殖を行っている。これまでの研究の結果、ワカメ養殖の安定的な収穫への糸口を解明した。

また、幼稚園児や小学生へのワカメを用いた食育活動を行い、さらに、地元の合鴨農家の合鴨の餌としてワカメを与え、卵への影響について兵庫県内の農業高校と連携して合鴨卵の栄養分析を行った。

今年度は地元の方と連携してワカメ養殖海域周辺の海岸清掃をカヤックを用いて行い、ワカメ養殖海域の環境改善を図るとともに、観光産業への貢献についても検討している。

以上を踏まえ、香住高校のワカメ養殖を中心に地域と学校が連携し、水産業、観光業、食育の活性化について研究することを目的として題目を設定した。

2.成果と考察

(1)ワカメ養殖技術の確立

6年間の香住高校前の海水温のデータにより、夏の高温によるワカメの種糸からの配偶体の落下によるワカメの不作が考えられた。そのため種糸の沖出しのタイミングを遅らせたり、種糸を管理する水槽の水温をウォータークーラーを用いて適温に管理することがワカメの安定的な養殖へとつながることが分かった。

(2)ワカメを用いた食育活動

地元の小学生と一緒にワカメ養殖を行うことで、子供たちに地元水産物の6次産業化への理解を深めてもらうことができた。また、小学生と一緒に養殖したワカメを使った春巻き、ワカメしゃぶしゃぶ、ワカメご飯をワカメ御膳給食として提供することで地元水産物への理解を深める機会となった。

(3)農業と水産の融合

合鴨農家と連携してワカメの未利用部位を乾燥粉末にし、合鴨に与えた。その結果ワカメを与えた合鴨の卵は通常のものと比較して一回り大きいものとなった。また兵庫県立農業高校と連携して栄養分析を行った結果、微量ではあるがワカメを与えた合鴨卵からはミネラル成分であるカリウムが検出され、また、通常の合鴨卵より高タンパク質であることが確認された。

(4)カヤックを用いた海岸清掃

今年度から、香美町観光商工課、地元のカヤック愛好家と連携してワカメ養殖海域の海岸清掃活動を行った。陸続きではないため普段は立ち入ることのできない海岸線にカヤックで上陸し海岸清掃することで、ワカメの養殖海域の環境保全を行うと同時に、観光客が多数訪れる山陰海岸ジオパークの海岸線の景観の向上にもつながった。今回、特に海外から流れ着いたゴミが目立ち、世界規模での海洋環境の保全に対する取り組みが必要であることを痛感した。継続した取り組みを通して養殖等沿岸での養殖業への影響についても考察していく必要がある。

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