「命を守る」大切さを理解 (公社)日本水難救済会

(公社)日本水難救済会は、日本の沿岸海域における民間のボランティア救助員による捜索救助活動を支援している。

日本沿岸海域で日常的に発生する船舶海難や海浜事故に対し、海上保安庁や警察・消防などの国や地方自治体の公的な救難体制だけでは不十分、というのが実態だ。公的な救難体制を補完する役割を担っているのが民間ボランティア救助員である。

日本には40の地方水難救済会が設立。傘下の救難所や支所が全国で約1300カ所設置され、総勢約5万2千人のボランティア救助員が所属。海上保安庁や警察・消防から船舶の遭難や海浜事故などで出動要請を受けたときは、迅速に出動し、昼夜を問わず捜索救助に当たるという。同会は、1889年の設立以降129年の活動実績がある。2017年においては、275人の人命と、114隻の船舶を救助した。

子供たちが海を知り、海に親しむことは重要ではあるが、2017年までの過去5年間における遊泳中の事故者数は1452人に上る。そのうち10代までの子供は3分の1以上を占めている。水難事故を防止するとともに、遭難した際に適切に対処して命を守ることができるようにするため、基本的な知識・技能を身につけることを狙いに毎年、夏休み前の7月を中心に、小中学校等で児童生徒を対象とした「若者の水難救済ボランティア教室」を開催してきた。

昨年度からは対象者を、一般市民にまで拡大、「海の安全教室」として開催するようになった。海上保安官や消防職員などを講師に、主に海での事故防止策、救助方法、応急手当、心肺蘇生法などを学んでいる。

さらに日本郵便(株)から助成を受け、「海の安全教室」のテキスト「海の安全ハンドブック」を海上保安庁などの協力を得て作成。ハンドブックには、海の基礎知識、注意事項(危険ポイント、危険生物、津波、離岸流)、応急手当・心肺蘇生法等救急救命法などの内容が含まれており、今年度の「海の安全教室」から使用される。

教室に参加した茨城県の小学生からは、次のような感想が寄せられている。

「自分の身を自分で守るにはどうすれば良いのか、とても考えさせられました。今回の学習で、自分の身を自分で守るためにはどうすれば良いのかを知りました。もしも、自分や友達が川や海で溺れたときに今回の学習を思い出して助けたいです。貴重な体験ができて良かったです」

教室開催の成果は着実に上がっている。


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