全教職員の協働で豊かな読書活動 北海道旭川市立愛宕中学校

コンテストで意欲高める

本の紹介を文章とイラストで
■はじめに
司書教諭、学校司書、学級担任のティームティーチングも

本校は、旭川市東部の住宅地に位置し、生徒数460人、17学級(特支4学級)の中学校である。落ち着いた校風で、校訓を「やる気・根気・本気」としている。部活動が盛んで、毎年のように全国大会に参加する部がある。文武両道で優れた活動をしている学校、との評価を得ている。

学校図書館は2008年から学校司書が配置になり、生徒や教員が今話題の本をすぐに手に取れるよう選書が進められている。ディスプレーが工夫され、来館者は楽しく、またゆったりとした気持ちで利用できるようになっている。朝読書は、毎朝静粛な中で進められている。

■図書館オリエンテーション「図書館探偵団」

毎年、1年生を対象に、図書館のオリエンテーションを行っている。日本十進分類について学び、実際に本を探す活動に取り組んでいる。一人一人に別々の課題が書かれたプリントを渡し、クイズ形式の学習に取り組む。

例えば、「旭川市のタンポポの開花日はいつか」等の課題に答えるために本を探し、答えが載っているページを開く取り組みである。この授業は、司書教諭、学校司書、学級担任のティームティーチングで取り組んでいる。

「あった!」「みつけた!」という生徒のつぶやきが聞こえる楽しい授業である。

この授業を通して、本校の図書館の図書がどのように並べられているかを知り、自己の課題解決のために学校図書館を利用する意欲を高めることを狙いとしている。

■全校で取り組む読書活動「ベストブックコンテスト」

現在、国語科と学校図書館で連携して、A4判の用紙1枚に、本の紹介とイラストを書く全校読書活動に取り組んでいる。

朝の読書を含め、生徒たちはそれぞれに読書をしている。せっかく良い本と出会っても、個人の体験で終わってしまうのではもったいない。読書の楽しさ、豊かな読書体験についての情報を全校で交流する方法はないかと考え、この取り組みを始めた。

生徒は1学期に国語科の授業で「ベストブックコンテスト」の要項について説明を受ける。そして、夏休みの宿題として作品を完成させる。2学期、生徒全員が作品を提出する。

国語科の教員が作品を評価し、学年で一番優れている作品を「校長賞」、優れている作品を「学校図書館奨励賞」として選考する。教員による選考結果は、生徒によるコンテストの結果と同時に発表する。

次に、生徒会図書委員会によるコンテストを開催する。

まずは学年予選を行う。各学年の廊下に学年の生徒が書いた作品を掲示する。このとき、作品の表には氏名を表記しておらず、書かれた内容のみで選ぶよう工夫している。生徒は約150点の中から、「一番この本を読みたくなった」と思う作品を一点だけ選び、投票する。上位10点を、予選通過作品として決定する。

次に、三学年分の予選通過作品30点を学校図書館前の廊下に掲示し、決選投票を行う。

生徒は、各学年の作品から1点ずつ計3点を選び、選んだ理由・作品制作者に対するコメントを記入して投票する。得票数が最も多い作品各学年1点を「ベストブック賞」とする。

国語科の教員が選んだ作品と、「ベストブック賞」を二重に受賞する作品もあり、これは大人にも中学生にも「この本をぜひ読みたい」と思わせる、優れた紹介文であるということになる。入賞作品の表彰は全校集会で行う。

今年度で5年目の取り組みになる。図書館内には過年度の入賞作品を本とともに展示しており、生徒は高い目標をもって意欲的に作品を制作している。年々趣向を凝らした優れた作品が多くなってきている。

■まとめ

以上の取り組みは、学校経営方針の『重点目標』「目指す生徒の具体的な姿」を具現化したものである。「主体的に学ぶ生徒」の姿として「進んで朝読書をする生徒」が位置付けられている。また、「ベストブックコンテスト」は「学習指導の改善」の項に「学びの豊かさを実感できる学習活動の創造」の具体的取り組みの一つとして位置付けられている。

全教職員の協働により、本校生徒の読書活動は豊かなものになっている。

(司書教諭・加藤直子)


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