小学校教科書特集 算数

令和25年度使用小学校教科書を教科書発行者の協力のもと紹介する。

東京書籍

『新しい算数』(藤井斉亮・真島秀行ほか)
《編集の基本方針》

数学的に考える資質・能力を身に付け、活躍する人を育てる

《編集上の特色》
【数学的な見方・考え方を具体的に可視化】

・各時の「まとめ」では、知識・技能を獲得する際に働かせた数学的な見方・考え方に虫眼鏡マークを付して可視化し、よさや働きを意識できるようにした。

・「まとめ」で価値づける数学的な見方・考え方の伏線となる箇所にも同じマークを付した。

【数学的活動の可視化(特に2年以上)】

・上巻では巻頭に数学的活動を可視化した「学びのとびら」を新設し、授業開きで数学的活動を体感できるようにした。

・数学的活動を巻頭「学びのとびら」よりも丁寧に、多様な展開で可視化した「今日の深い学び」を年3回設定し、問題解決の過程を段階的に意識できるようにした。

・これらのページとセットで、ノートのつくり方や活用の仕方のページを設定した。

【1年第一分冊のA4、中綴じ化】

・第一分冊を入門期の学習用に特化し、入学直後の児童でも開きやすく、算数ブロックを置きやすく、書き込みやすくした。

大日本図書

新学習指導要領に合わせ、内容を大幅にリニューアルした。

●単元の重点時間を「じっくり深く学び合おう!」とし、授業の流れを丁寧に提示。学年1箇所目では、写真を使い、比較・検討場面も含めて提示。さらに板書例も掲載。

●考え方のまとめ「発見!考え方」を新設。

●数学的な見方・考え方を「ひらめきアイテム」として掲載。学習の中で獲得し、巻末シートにメモして以降の学習に活用。

●トピックコーナー「ふくろう先生のなるほど算数教室」を新設。オリンピックエンブレムデザイナー 野老朝雄さんらのインタビューも動画付きで掲載。

●巻末に「前学年までのまとめ」ページを新設。

●単元末問題には、基礎基本のチェック問題、発展問題を入れ、習熟度別指導などに対応。

●プログラミングのコーナーを全学年に設定。ソフトウェアの使い方動画などサポートも充実。

●家庭でできる活動を示した「お家で算数」を新設。

●豊富なデジタルコンテンツが利用可能。

●全面的にUDフォントを使用するなど、特別支援教育・ユニバーサルデザインに配慮。

学校図書

『みんなと学ぶ 小学校算数』(田中博史・池田敏和ほか)
《編集の基本方針》

(1)子どもたちの「なぜ?」「わかった!」という気持ちを大切にし、論理的に考える力が身につけられるようにした。

(2)多様な他者とコミュニケーションをとり、追求する姿勢や他者の意見を尊重する姿勢を育めるようにした。

(3)身のまわりや社会の事象に対し、学習したことが活用できるようにした。

《編集の特色》

○身のまわりの場面をイラストで導入することにより、児童自らが進んで課題に取り組めるようにした。

○紙面左側に「知りたいな」「調べたいな」などのような、児童の思考に沿ったマークを入れ、見通しをもちながら主体的に学びに向かうことができるようにした。

○特によく使われる9つの「見方・考え方」を9体のモンスターで表し、楽しみながら「見方・考え方」を身につけ、実際に使うことができるようにした。

○「ふりかえろうつなげよう」では、これまでの学習を学年や単元を超えて、統合的・発展的に学習に取り組めるようにした。

教育出版

『小学算数』(坪田耕三・金本良通ほか)
《編集方針》

問いつづける力を育てる。

《編集上の特色》
①主体的・対話的で深い学びの実現

▽【はてな→なるほど→だったら】という「問いの連続」で学習を展開。

▽対話的な学びの場面では、「どうしてそう考えたの?」のように発想の源を問うことで、学びを深められるようにした。

▽導入の数学的活動と、単元末【学んだことを使おう】では目的意識を重視し、単元のまとまりでも学びの深まりを実感。

②見方・考え方の育成

▽数学的な見方・考え方を育てるうえで大切にしたことは2つ。「見方・考え方を子どもから引き出すこと」と「いつも、繰り返し使える状態にしておくこと」。

▽毎時の【なるほど】、単元末の【4コマ漫画】、領域を貫く【算数のミカタ】の3つのコーナーで、見方・考え方を育成。

▽既習の見方・考え方は、巻末【学びのマップ】で繰り返し参照できる。

③基礎学力の向上

▽各単元のまとめページに【考えるヒント】を掲載(4年以降は全単元)。各種学力調査で誤答が目立つ問題を抽出し、着眼点と支援を示すことで、基礎・基本が確実に身につくようにした。

啓林館

『わくわく 算数』(清水静海、根上生也、寺垣内政一、矢部敏昭ほか)
【編集の基本方針】

①生活していく上で、基礎となる算数的知識・技能を習得できる教科書。

②筋道を立てて考える能力を育て、ものごとを合理的に処理する力をつけることができる教科書。

③新しいものごとを理解し、創造する能力と主体的に学習する態度を養うことができる教科書。

【教科書の特色】
①主体的な学習を支援

毎時に「めあて」を例示し、対応する「まとめ」を適宜掲載。また、「めあて」につながる「学びのめばえ」を強調した。

②基礎・基本の定着

毎単元に「じゅんび」を設定し、各時間にはレベル別の補充問題を用意。さまざまな学級形態で学びの定着が図れるようにした。

③問題解決力の育成

各学期末に活用課題を設定し、思考力等のさらなる育成を目指した。統計単元も内容を充実させた。

④特別支援教育・色覚特性への配慮

すべての児童が支障なく学習できる環境づくりを目指し、ユニバーサル・デザイン、フォントを採用。

⑤ICTの有効活用

教科書紙面に、QRコードを掲載し、学習の参考になるコンテンツを用意。

日本文教出版

『小学算数』(小山正孝・飯田慎司ほか)

算数の学びのポイントを「はっきり」「きっちり」「しっかり」をキーワードにして、次の3つにまとめている。

①子どもたちの主体的・対話的で深い学びの実現のために、筋道立てて考え表現するための学び方をはっきり示す。

②基礎的・基本的な力の確実な定着のために、生活や学習の基盤となる算数の礎をきっちり築き上げる。

③生活や学習への活用場面の充実のために、算数の楽しさやよさをしっかり感じられるようにする。

これらの特色のもとに、例えば、内容に即した学び方と板書例をセットにした学習場面を設けたり(「自分で みんなで」)、子どもの苦手な内容を明示し克服できるように工夫したり(「わかっているかな?/まちがいやすい問題」)、学習したことを横断的・総合的に活用する工夫をしたり(「Hello! Math」「つなげる算数」など)している。

また、新設「データの活用」領域では、子どもたちがデータの収集や分類・整理を楽しめるように題材やデザインを工夫し、統計的な問題解決のよさを実感できるようにしている。