【農業】福井県立坂井高等学校 絶滅危惧種の増殖方法で地域貢献

アゼオトギリとエチゼンダイモンジソウ

福井県立大学に高大連携事業で生徒と訪問した際に、偶然アゼオトギリを目にする。アゼオトギリは絶滅危惧種ⅠB類に属し、黄色い花を咲かせる水田の雑草であるが、絶滅の危機に瀕している。坂井市丸岡町には世界最大規模の生育地が発見されたが、用水路のパイプライン化により自生株が減少し、現在絶滅まで27年となっている。

アゼオトギリの生態調査

大学などへの進学希望者や絶滅危惧種の保全活動に興味がある生徒で、アゼオトギリの増殖方法を確立するため研究に着手した。加えて、福井大学から依頼があり世界中で福井県と石川県の県境の山岳にしか生育しないエチゼンダイモンジソウの増殖方法の研究にも着手した。

アゼオトギリの研究では、生態調査を行い発芽時期や休眠パターンを把握し、人工発芽の方法を研究した。初期段階は失敗を繰り返し、計画通り進まなかった。福井県立大学と共同研究を進め他県との研究比較や情報交換を行うなど研究が深まった。結果、日発芽種子を使用することや水面発芽器の開発ができ、福井県立大学の吉岡俊人教授の日本雑草学会発表資料の中に研究内容を組み込んでもらった。

エチゼンダイモンジソウの増殖はなかなか困難を極めた。栽培方法の研究を行い、光の条件や湿度の条件について発見することができた。将来的には増殖を行ったのち、現地への移植や販売を行うことにより保全活動を試みている。

アゼオトギリは農業生態系に属する攪乱依存戦略種であり、エチゼンダイモンジソウは自然生態系に属する対ストレス戦略種である。生存戦略が違う2種類の絶滅危惧種の保全方法の確立で、あらゆる絶滅危惧種に応用し絶滅を防ぐことを目指している。

このように研究を通して生徒が地域に貢献する取り組みとして継続させたい。

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