【工業】伝統製品の魅力を再発信 三重県立松阪工業高等学校

「松阪MOMEN+」を開いて

1991年に学科改編により誕生した本校繊維デザイン科は、ものづくりの技術がひしめき合う工業高校の中で、それまでの繊維という素材だけに特化した工業専門教育だけではなく、「デザインとは、ものづくりの原点であり、よりよい生活のための提案である」という理念に基づき美術工芸の基礎から多様なデザイン教育まで幅広く学習をしている。

「今、着たい松阪もめん」をコンセプトに洋服をデザイン・制作しショーを展開

三重県指定伝統工芸品である「松阪木綿」は、正藍染めの糸と豊富な縞(しま)のバリエーションが特徴である。江戸時代には、江戸の人口100万人に対し年間50数万反をも売り上げ大流行であったとされている。現在では生産は大きく減少し、織元も一軒となった。

松阪に通い繊維デザイン科で学ぶ本科2~3年生に向けて、松阪木綿の歴史学習から、実際に糸染め・機織りを経て製品製作に至るまでを実施。松阪木綿の魅力を認識するとともに、高校生の視点から県内外へと再発信する。

市民団体、市内幼小中高校が協力し中心市街地で開催する「松阪もめんフェスティバル」では、ファッションショーとしてその成果を発表。松阪木綿の特徴を生かしながら現在の高校生が着こなすにはどうすればよいかに着目し、「今、着たい松阪もめん」をコンセプトに洋服をデザイン・制作。ショーを松阪MOMEN+(まつさかもーめんと)と名付け、照明・音響・設営など地域の方々からの多大な協力のもと、制作・モデル・ヘアメーク全てを本科生徒が担当した。

藍の色味と現代的なファッションの色使いの組み合わせや、縦縞模様を生かしたカジュアルに日常着として使用できるアイテムの提案など、高校生ならではの発想が訪れた多くの観客の注目を集めた。

コロナ禍においてステージでの観客前の発表が行えない今年度、映像表現を用いてさらなる表現方法の模索と発信力の拡大に挑戦する。

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