【農業】殺処分ゼロの社会を目指して 愛玩動物研究室の挑戦

青森県立三本木農業高等学校、青森県立三本木農業恵拓高等学校

 本校の愛玩動物研究室は、ペットの殺処分0の社会を目指している。近年のペットブームにより、人生のパートナー、家族として招かれ、人と動物が共に幸せに暮らす家庭が増えた一方、動物の殺処分が大きな社会問題となっている。青森県動物愛護センターによると、2020年度の県内殺処分数は約600匹とあり、11年以降減少しているものの、飼い主の身勝手な考えや行動でいまだに絶やすことができない現状である。

殺処分された動物の骨と培養土をまぜ草花を栽培

 殺処分されたペットの骨は袋に詰められ、事業系廃棄物、つまりごみとして処分される。人間の勝手で殺処分され、土に帰ることすらできない動物たちの弔い、そして命の尊さを多くの人に伝えるため、愛玩動物研究室では12年から「命の花プロジェクト」に取り組んでいる。

 殺処分されたペットの骨を譲り受け、手作業で骨を丁寧に砕く。手に伝わる振動からは、動物たちの「もっと生きたかった」という思いが伝わる。砕いた骨は培養土に混ぜ、その土を用いて草花を栽培し、それを地域の方々へ配布することで人と動物の共存を訴え続けている。また、鉢上げ体験に小さな子供たちを招き、一緒に作業することで命の尊さを伝えている。

 これらの活動は数多くのコンクールや学会で認められ、全国に「人と動物の共存」を伝えている。14年度には、活動に賛同してもらった一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブルの代表理事・滝川クリステル氏が来校してくれた。鉢上げ体験やディスカッションでは、同じ志の持つ方々にとても励みになると激励をもらった。さらに、14年8月には、本校の卒業生が『いのちの花~捨てられた犬と猫の魂を花に変えた私たちの物語』を出版し大きな反響を呼んだ。

 愛玩動物研究室は、命の在り方について学び、尊さを伝え、大きな社会問題へ挑戦し続けている。

【戻る】

あなたへのお薦め

 
特集