【農業】バークを活用した循環型農業を展開 脱炭素社会に向けた取り組み

大分県立玖珠美山高等学校

 大分県西部に位置する玖珠町は雄大な自然に囲まれ、農業では水稲やトマト、ネギの生産が行われており、スギやヒノキ林業も盛んな地域である。玖珠町で唯一の高校である玖珠美山高校地域産業科では野菜、草花、食品製造、畜産の4つの類型があり、それぞれが地域の課題解決を目指し、地域と連携した取り組みを行っている。

 本校のチーム野菜では8年前から地域で排出されるスギ樹皮(バーク)を活用した循環型農業を目的として研究を行っている。林業では以前から素材生産を行う際に排出される樹皮が問題となっていた。日田玖珠地域には年間15万~18万立方メートル程度排出されており、その半数以上が産業廃棄物として燃却処理されている。SDGsの視点から脱炭素社会に向けた取り組みが目指される今、CO2削減は大きな目標である。地元で排出される樹皮を農業資源として利活用することができれば、CO2削減に大きな期待がかかると考え、バークを活用した研究を開始した。

 研究では樹皮(バーク)をマット状に成型した「バークマット」を製造し、培地として活用し、農家・行政と連携しながら生育調査を実施している。これまでトマトでの実証実験を行ってきた結果、バークマットで栽培したトマトはヤシガラ培地と同等の値を示し、十分に活用することができると分かった。しかし、バークマットの普及に向けてはその他の品目においても栽培が可能であることを立証する必要がある。2019年度からは大分県が開発した新品種いちご「ベリーツ」でのイチゴ栽培における実証実験を開始し、バークマットにおいても十分に栽培することが可能であることが分かった。

 今後も実証実験を継続し、収量を上げる工夫に力を注ぎたい。そしてチーム野菜では、脱炭素社会に向けてこれからも研究を進めていきたい。

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