学校図書館における新聞の活用 北海道砂川市立空知太小学校

媒体の情報を取捨選択する力を 調べ学習には新聞情報が必要に

1.学校図書館の充実

 「教育課程の展開に寄与する」学校図書館を目指して日頃より整備している。学び方の指導を全学年に年度当初に行い、1年生から日本十進分類法(NDC)について教え、図書館資料を使えるよう指導している。この学び方の指導や調べ学習の中で、資料の特性についても「図書資料は、多くの人の手を経て作られているので、信用性が高い。だが、昨日のことは、載っていない。情報が古い」のように触れている。この情報の鮮度を補うのが新聞なのである。

 新聞購入用の予算付けがされている(今年度から小学校2紙、中学校3紙、高校5紙)が、一般財源化しているためにいまだに、購入されていない学校が多いと思う。授業で調べるときに、刻々と状況が変わっている環境問題など、タイムリーな情報が必要である。そのため、調べ学習の際に新聞の情報が必要だった。タイムリーな情報を得るためには、すぐにインターネットで調べることができる。コンピューターネーティブの子供たちには、授業で取り扱わなくてもできるノウハウがあるだろう。多様な情報の取集選択の方法を知らせるため、資料としての新聞を配置するため、NIEに申し込んだ。

 「新聞を学校図書館資料として活用しよう!」をテーマに、前任校も含め通算3年間取り組んだ。「教育課程の展開に寄与する」学校図書館は、本だけではない、あらゆる情報が集まるところでなくてはならない。そして、司書教諭はそれらの情報を統括し、どの授業で使えるのかを考えていくメディアコーディネーターなのである。

 私は、司書教諭として、図書館資料の使いこなし方である「学び方の学習」内容の図書館便りを全学年に配布した。この学び方の指導の中で、資料の特性として「図書資料は、多くの人の手を経て作られているので、信用性が高い。だが、昨日のことは、載っていない。新しい情報は、新聞に載っている」と触れている。コンピューターネーティブの子供たちに、あらゆる媒体の情報を取捨選択するための力を付けることを目標と考えた。子供たちが記事を目にする機会が増えるよう掲示の仕方を工夫するなどして授業実践に取り組んだ。
 
2.実践

▽実践1/3年生の社会「昔のくらし」

「昔のくらしとまちづくり」(学び方の学習・資料活用学習)

①郷土科学館の見学では、その当時の人々の生活の様子に触れるなどして、道具に込められた知恵や工夫を発見した。父母や祖父母に聞き取り調査や本で調べて、現在の自分たちの暮らしと比較し、違いや苦労、努力や工夫などを考えた。

②昔のことについて触れていたり、研究をしたりしている新聞記事を紹介した。

 「交通や通信など便利になったが、全て良くなったのか」という記事を子供新聞から見つけ提示した。子供たちは活発な意見交流をし、「時間の掛かった汽車は、景色をよく見ることができたり、同乗した人と話したりすることができたから、いいところもあった」「歴史は、過去の過ちを繰り返さないために学習する」とまとめることができた。

▽実践2/1年生の道徳「命がもつ力『ハムスターの赤ちゃん』」

 ハムスターのお母さんが赤ちゃんを育てる様子から、自分が生きていることに喜びを見いだし、生命を大切にしようとする意欲を持たせるという内容。学習する少し前に、上野動物園のパンダシャンシャンが生まれ、テレビで報道されていた。パンダの誕生についての記事を提示した。母パンダの優しく赤ちゃんに接する様子から、自分も大切に育てられたことを感じることができた。

▽実践3/「生き物と環境」

 導入で海底の空き缶に魚などが住んでいる様子の写真を提示。「これはいいことなのか」と考えさせるところから始まった。6年生理科は、1年間通して、生き物と環境について学習している。生き物が空気、食べ物、水を通して、周囲の環境と関わって生きていることを学んでいく。そういう自然環境が人の営みによって、変わってきていることをつかませることができた。

3.終わりに

 タイムリーな情報を図書館資料として活用した。このことで、子供たちは新聞にも知りたい情報があることを知ることができた。掲示している新聞を立ち止まって読んでいる様子も見られるようになった。実践してみて、子供新聞が小学生には使いやすいことが確認された。

(前北海道砂川市立空知太小学校司書教諭・古関亮子)

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