教員採用試験 落ちた場合の進路は?

大学新卒者の教員採用試験の競争倍率は、1割未満。「一発合格」を勝ち取れる人はごく一握りしかいません。

「先生になる夢はあきらめたくない!次こそは合格するんだ」

そんな思いで再チャレンジに臨む人が選ぶ進路をご紹介します。

合格・採用に至らなかった人の主な進路とは?

①選ぶ人が多い「臨時的任用教員・非常勤講師」は、特例選考の対象になる

圧倒的に多いのは、非正規雇用の「講師」になるケースです。講師には、常勤の講師である臨時的任用教員と非常勤講師があります。いずれかの立場で採用され、働きながら教員採用試験に再チャレンジする人は、毎年度数万人規模に上ります。講師として任用された経験があれば、次年度以降は「特例選考」となり、筆記試験が免除される場合もあります。

専門領域を学びながら採用試験を受けることができる「教職大学院」

最近は、教職大学院に進学する人も少なくありません。学術研究に重点が置かれた一般の大学院と違い、教職大学院では教員としての専門的技能を高めるためのカリキュラムが組まれています。修業年限は2年間ですが、在学1年目から教員採用試験を受けることができ、合格した場合は大学院を修了後に採用してもらえます。やや学費はかかりますが、実習が数多く組まれ、現場経験を積めることなど、メリットは小さくありません。自治体によっては、教職大学院の修了者に、教員採用試験の優遇措置を設けている所もあります。

違った対策が必要になる「私学教員」

私学の教員を目指す人もいます。ただ、私学の採用選考は、公立の教員採用試験とは異なる対策が求められ、「公立がダメだったから」との理由で臨んでも合格するのは至難の業です。私学の教員を目指すなら、やはり私学に絞って対策を積んだ方がよいでしょう。

上記いずれの道も選ばず、純粋な浪人生として再チャレンジする人もいますが、あまりお勧めはできません。採用側としては、少しでも現場経験のある人を採りたいと考えているからです。

臨時的任用教員と非常勤講師の違いとは?

(1)制度の違い

臨時的任用教員は、正規教員と何ら変わらない勤務形態で、職務に従事します。小学校では担任を持つことも多く、中学校では部活動顧問を任されることもあります。校務分掌も任され、職員会議をはじめとする諸会議にも参加します。給料も同年齢の正規教員と遜色なく、ボーナスも支給されます。職務上の違いは、雇用期間が区切られていること、初任者研修に参加しないことくらいです。

臨時的任用教員と非常勤講師の違いは?

一方の非常勤講師は、授業のみを担当し、担任や部活動顧問を持つことは原則としてありません。月額制の給料ではなく、担当した授業数に基づく報酬が支払われますが、複数校を掛け持ちしても、総額は臨時的任用教員ほどにはなりません。単身で生計を立てるのは大変ですが、兼業が認められているので、他に塾講師やアルバイトなどをすることは可能です。

(2)再チャレンジに、どう関係してくるのか

臨時的任用教員として着任すれば、正規教員とほぼ同じくらいの量の仕事を任せられます。4月1日から1次試験まで、試験対策の時間はほとんど取れません。その代わりに、集中して長い時間を子どもたちや同僚と過ごすことができるので、その経験を論文や面接試験に生かすことができます。着任前の3月末までに、可能な限り試験対策を積み重ねておくと良いでしょう

一方で非常勤講師は、時間に余裕があるので試験対策に集中できます。その代わり臨時的任用教員に比べ、現場にいる経験だけでなく収入も少なくなり、アルバイト等の時間も必要になるかもしれません。非常勤講師は計画的な対策を求められるといえます。

これらの点に加え、1次試験・2次試験の内容や必要な対策なども分析して、ご自身に合った道を決めてください。

臨時的任用教員・非常勤講師になる方法

自治体によって異なりますので、一般的な流れをご紹介します。

①教育委員会のホームページ等を通じて「登録」を行い、必要書類等を記入して提出します。
②提出された書類は教育委員会で管理・保管され、学校から要請があった際に、校種・教科等に応じて送付されます。
③学校は、教育委員会から送付された書類を見て、適任と判断したら当人に連絡を入れます。
④校長や教育委員会担当者による採用選考(通常は面接)が行われます。
⑤資質・能力において十分と判断されれば、晴れて任用となります。

自治体によっては、教員採用試験の出願書類に、講師登録可否の記入欄を設けているケースもあります。

ここで「登録可」と記入しておけば、合格に至らなかった際には自動的に講師登録がなされることとなります。

また、東京都については、「期限付任用候補者」を公表し、ここから順々に声をかけていくシステムを採用しています。

登録はあくまで登録にすぎず、必ず任用に至るとは限りませんので、注意が必要です。

教育新聞」読者の合格率は、全国平均の3倍高い