貧困状態の子供を見つけたときに「十分な対応を取れるか分からない」と答えた教員が半数に上ることが、認定NPO法人「フードバンク山梨」(米山けい子理事長)の調査で分かった。米山理事長は9月20日、文科省を訪問し、林芳正文科大臣と宮川典子大臣政務官に大学の教職課程に貧困に関する科目の導入を要望した。 同団体は2016~17年に山梨県内の学校の教員や保育士、支援世帯を対象に子供の貧困の実態調査を実施した。……

スウェーデンでは幼稚園から成人教育に至るまで、公教育が無料である。成人教育では、さまざまな職業教育や趣味・文化の学習のほか、小・中・高校で提供されている科目が成人向けに提供されており、20歳以上のスウェーデン住民は誰でも履修できる。そこで筆者もスウェーデン語講座を受講し始めた。今回は、その履修説明会で驚いた「評価」について書いてみたい。
■全国共通の評価基準
講座では、修了時にAからFまでの成績がつけられる。Aが最も良くてEまでが合格、Fは不合格である。A、C、Eを取るための評価基準は、数個の観点について、全国共通の規定として教科・科目ごとに文章で定められていて、到達度がAとCの中間あたりだとBになる。この絶対評価による成績の付け方は、成績をもらい始める小学校6年生から成人教育に至るまで、すべての教科で共通である。 かつては正規分布に基づく相対評価で成績がつけられていたが、1990年代以降、学習指導要領、ナショナル・テスト、全国共通の評価基準と連動して評価方法の改革が行われ、現在では絶対評価による成績付けが定着している。 筆者はこうした一般的なシステムは理解していたが、履修説明会ではこれに加えて、AからEの内で「自分の目標」を設定するように言われた。……

「何でも屋の教頭・副校長は過労死ライン」「休憩は1日に1、2分程度」――。全国公立学校教頭会(全公教)が今年5月に公表した調査結果で、教頭・副校長(以下「教頭ら」と表記)の勤務時間は1日12時間以上、ひと月240時間以上であることが明らかにされた。学校で一番労働時間が長いのは教頭らだと言える。文科省が2016年度に行った教員勤務実態調査でも、教頭らの勤務時間は週当たり63時間30分を超えていた。これは10年前の前回調査と比べると小学校で4時間以上、中学校で2時間以上の増加だ。 全公教の調査では有休が取りにくい状況も改めて確認された。休暇取得は年間5日未満が最も多く、小学校で52%、中学校で60%を占めた。病気や多忙などを理由に教諭への降任を希望するケースも相次いでいる。16年度には全国で110人の教頭らが自ら希望し、一般教員に降任している。教頭らの不足は、ますます深刻化している。 ■東京都の事例 小池百合子知事は17年3月、都内の公立小中学校で副校長のなり手が不足していることに言及し、理由について「業務負担が重い」と述べた。……

新学習指導要領の実施に向けて文科省は9月18日、高校の教科書検定基準を改正した。新基準は2019年4月1日から施行し、21年度以降の新学習指導要領に基づいて編集された教科書の検定に適用する。改正に先立ち実施されたパブリックコメントでは、307件の意見が寄せられた。 新基準には、各教科に共通して、新指導要領における「主体的・対話的で深い学び」を実現するための学習指導などが追加された。……

理数系教育に重点を置いた教育課程を高校に認めるスーパーサイエンスハイスクール(SSH)支援事業について、文科省は9月18日、有識者会議報告書を公表した。支援事業開始から16年がたち、新学習指導要領で「理数科」が教科として新設されるなど一定の成果が上がっていることやSociety5.0の進展を踏まえ、より高い目標に向けて基礎枠と重点枠の見直しを提言した。 これまでの支援事業はSSH指定校の研究課題(基礎枠)に加え、より先進的な取り組みを指定校が希望する場合、重点枠として最長3年間の支援を受けることができた。……

「未来の先生展2018」初日の9月15日、「『人気の就職先』を辞めて、私たちは高校教師になった」をテーマとしたパネルディスカッションがあった。民間企業から転職した教員らがパネリストとなり、転職した背景や教育にかける思いを語り合った。 パネリストらがかつて働いていた企業は、モデレーターを務めたキリロム工科大学東京事務所の有澤和歌子所長によると、「大学生の希望就職ランキングに入る大企業」。……

9月16日開催の「未来の先生展2018」で、シンポジウム「新しい学校のスタンダードを考える」が開かれた。パネリストとしてN高等学校の上木原孝伸副校長、アミークス国際学園の安居長敏学園長、ゼロ高等学院の内藤賢司学院長が登壇。新時代の学校運営に携わる各人が、現在の教育現場に横たわる問題について、参加者とともに忌憚(きたん)のない意見を交わした。 シンポジウムは参加者を含めたトークセッション形式で進行。……

文科省の免許外教科担任制度の在り方に関する調査研究協力者会議は9月18日、第6回の会議を開き、教員免許状の取得要件弾力化を求める報告書をとりまとめた。報告書は、教員の需給動向や人口減少に伴う小規模校増加を踏まえ、教科の専門性を補完する支援を前提に免許外教科担任制度を存続させるべきだとした。 報告書によると、免許外教科担任の全国の許可件数は、1965年度の約7万5000件から2016年度の1万950件へと長期的には減少した。……

吹奏楽部や合唱部の7割以上が夏休みでも週に5日以上練習していることが9月19日、文化庁の文化部活動ガイドライン作成検討会議に報告された調査結果で分かった。平日と土日の活動時間が長くハードな吹奏楽部や合唱部、演劇部が存在する一方で、週に1日程度の活動にとどまる部があり、活動状況がまだら模様であることが確認された。 調査は8月24日~9月5日、全国中学校総文祭の直近2カ年の出場中学44校と、文化部活動事例集の直近2カ年の執筆協力高校37校に活動の日数や時間を聞いた。……

 東大推薦入試に合格した間辺美樹(まなべよしき)さんと、その父であり高校教員である広樹さんが「研究する高校生」をテーマに対談する。最終回では、新学習指導要領で重視されている探究活動と、高校生の研究を実現するための課題を聞いた。探究活動で教員に何が求められているのか――。
■教員が研究をする意義
――広樹さんだけでは、「きらりと光る」生徒を見つけるにも限りがあります。学校全体に広めた方がいいのでは。 広樹 そうだと思いますが難しいですね。他の先生たちに「やってください」というのは、いろいろな意味で厳しいです。例えば柏陽高校では毎年、探究活動の担当者が変わります。高1の担任が基本的にやることになっていますが、そうなれば毎年やる人が変わり、毎回ゼロからのスタートです。  そもそも、教員が生徒に研究指導しようという気持ちになかなかなりません。自分の教科は一生懸命やるけれど、そういう活動はやる気があまりしない。あるいは、やり方から分からない。組織として何かをやることはなかなか難しいです。  ただ今年は、非常に前向きな先生が多いです。……

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