教育イベント「未来の先生展2018」(文科省など後援)が9月15、16日の2日間、東京都渋谷区の聖心女子大学で開催された。2日目には、日本学術振興会顧問・学術情報分析センター所長で、中教審前会長の安西祐一郎・日本アクティブラーニング協会会長による講演と、千代田区立麹町中学校の工藤勇一校長を交えた記念対談が行われた。「次期学習指導要領の目指すもの」をテーマに、学校改革にも話が及び、リアルな学校現場の本音が語られた。 安西会長は講演で、これからの子供たちが必要とする学びを「困難な時代を迎えようとする中で、幸せに生きていくための学び」とした上で、「忙しい教育の場にいると教員はどうしても狭い範囲でものを見がちだが、もっと広い視野を持たなければならない。……

 有識者有志でつくる「国語教育問題懇談会」(愛甲次郎座長)は9月18日までに、初等中等教育における国語教育強化への提言をまとめた。「英語教育より国語教育の強化を」と求め、▽漢字教育の抜本的見直し▽敬語、文語の基礎を初等中等教育段階から国語教育で教えること▽国語政策担当機関の役割の明確化と政策の一元化――などを要望している。  同懇談会委員にはノーベル化学賞受賞者の野依良治氏、ベストセラー『国家の品格』の著者でお茶の水女子大学名誉教授の藤原正彦氏らが名を連ねる。……

文科省は9月14日、病気やけがなどで長期療養中の小中学生が遠隔で授業を受けた場合出席扱いにすることを盛り込んだ「遠隔教育の推進に向けた施策方針」を策定した。遠隔システムを用いた不登校児童生徒の教育や免許外教科担任への支援充実が狙い。 病気療養中の児童生徒の遠隔教育は、高校で通信制課程に準じて単位が認められる一方、小・中学校では受信側に教員が立ち会わなければならないなど制約が多いのが課題だった。……

最大震度7を観測した地震の影響で臨時休校が続いていた北海道胆振(いぶり)地方の公立校12校が9月18日、再開した。震源に近い厚真、むかわ、安平の3町にある小学校5校、中学校4校、高校3校で、登校した児童生徒の元気な声が13日ぶりに校舎に響いた。これにより道内の公立校における臨時休校措置は全て解消された。 北海道によると、18日に再開した公立校は、通学路の安全と給水、交通手段の確保に時間がかかっていた。……

eye-catch_1024-768_takashina-school教育創造研究センター所長 髙階玲治

OECDのシュライヒャー教育・スキル局長が7月に来日し、日本の教育への提言を行った。その提言を要約すると、次のようである。 (1)学習指導要領の改訂実施を優先する(2)学校と地域社会との連携・協働関係を強化することで、包括的・全人的な教育制度を維持する(3)生涯学習を強化し、義務教育以外の教育へアクセスする経済的手段を拡大し、平等を促す。……

8月、文科省から2018年度の「学校基本調査(速報値)」が公表された。学校教育の全体像を統計の面から捉えることは教採対策においても重要である。 文科省では、学校教育行政に必要な学校に関する基本的事項を明らかにすることを目的として、主に幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校などを対象に毎年、学校数、在学者数、教員数、卒業者数、進学者数、就職者数などを調査している。 少子化が急速に進んでいるのは周知の事実であり、学校教育のあらゆる面にも影響を及ぼしている。……

文科省の遠隔合同授業の委託事業で、熊本県高森町と鹿児島県徳之島町は、小規模の学校や離島・山間地の教育課題の解決を目指し、3年間の継続的な取り組みを進めた。実践では、試行錯誤しながらも確実に児童生徒の学力向上が実現した。これらの実証地域にアドバイザーとして関わり、共通に見えてきた成果と学習活動のポイントとして、次の三つを挙げる。 ①多様な考えで学び合う学習活動 小規模校では、児童生徒の価値観や人間関係が固定化されがちで、多様な考え方やものの見方を学ぶ機会が少なくなる。……

中教審の教育課程部会は9月6日、今後の教育政策の方向性をまとめた報告書「Society 5.0に向けた人材育成~社会が変わる、学びが変わる~」について意見を交わした。各委員は報告書が示す内容の推進に賛同する一方、さまざまな課題を指摘した。 「Society 5.0」は、「IoT、ロボット、人工知能、ビッグデータ等の先進技術を活用することで、新たな価値を創出し、地域、年齢、性別、言語等による格差なく、多様なニーズ、潜在的なニーズにきめ細かに対応したモノやサービスを提供することのできる新たな時代」と定義されている。狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く新たな社会である。報告書ではこの新社会に対応しうる人材育成に向けて▽「公正に個別最適化された学び」を実現する多様な学習の機会と場の提供▽基礎的読解力、数学的思考力などの基盤的な学力や情報活用能力を全ての児童生徒が習得▽文理分断からの脱却――の三つの方向性を示した。 この方向性に沿った施策を進めていくには当然財源が必要となる。……

宮城教育大学名誉教授 見上 一幸

南太平洋のキリバスに帰化した日本人の方から、地球温暖化に関わる現状を聞く機会があった。「先進国のつけを、温暖化の原因にあまり関わらないわれわれがなぜ払わされるのか。愛の反対とは憎しみではなく、無知と無関心であるから、関心を持ってほしい」という言葉が心に残った。その国の文化や生活体験を持つ人から直接聞く言葉は重い。 地球温暖化について新聞や文献などからの知識はあったが、その国に住む人から直接聞けたのは初めてでリアリティーがあった。日本も大地震や津波だけでなく、巨大台風、豪雨洪水、猛暑と、温暖化に関係のある災害も多く、ひとごととは思えなかった。 気候変動への取り組みは、2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標の中の一つ。……

雨晴クリニック副医院長 睡眠専門医 坪田 聡

睡眠と覚醒のリズムは、「体内時計」と「睡眠物質」の二つでコントロールされている。体内時計は、夜になったら眠くなり、朝になったら目が覚める、というのが働きだ。一方、睡眠物質は、長い時間起きていると睡眠物質が脳にたくさんたまって眠くなり、眠っている間に睡眠物質が分解され、量が減ると目が覚めるという仕組みになる。 この睡眠と覚醒のメカニズムから考えると、たくさん眠っても「寝だめ」はできない。私たちは、起きている間にたまった睡眠不足を眠ることで返しているだけなのである。 睡眠不足は「睡眠の借金」とも言えるが、脳内にたまった睡眠物質が分解されて借金がゼロになったら終わり。……

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