2018年は「リカレント教育元年」といわれているが、そのような動きはあまり伝わってこない。リカレント教育とは、基礎教育を終えて社会人になったあと、就労に生かすために学び直し、また就労するというサイクルを繰り返すこと。OECD(経済協力開発機構)が提唱する生涯教育構想の一環である。 1970年代にはすでに概念が明らかにされ各国に普及していったが、日本においてその存在がクローズアップされるようになったのは、2017年11月の第3回「人生100年時代構想会議」以降である。会議の席上、安倍首相はリカレント教育の普及と財源投入を宣言した。 背景には社会環境の急激な変化がある。終身雇用制が当たり前であった時代には、仕事する上で必要な知識やスキルは企業のOJT教育で習得できた。……

深掘り・小宮山教育新聞特任解説委員 小宮山 利恵子 (リクルート次世代教育研究院院長)

今月8日、米教育事業大手ピアソンが興味深い調査結果を公表した。「ミレニアルズの先:次世代の学習者たち」(原題は“Beyond Millennials: The Next Generation of Learners”)という題のレポートで、ミレニアルズ世代と呼ばれる24歳から40歳の世代と、Z世代と呼ばれる14歳から23歳の世代の学びに、どのような違いがあるか、両世代に該当する14歳から40歳の2587人を対象にオンラインアンケートを行ったものだ。今回はその調査レポートについて翻訳しながらひもといていく。
■動画を用いた学びが好まれる
同調査によれば、両世代の違いで顕著な点は、Z世代はYouTubeの動画を通じた学びをミレニアルズ世代よりも好むということだ(Z世代59%、ミレニアルズ世代55%)。事実、学びの方法としてYouTubeは教員から教授される方法の次に位置付けられ、授業や教室の生徒同士のグループワーク(Z世代57%、ミレニアルズ世代47%)、本を読むこと(Z世代47%、ミレニアルズ世代60%)よりも好まれている。 また、Z世代はミレニアルズ世代に比べると、大学でテクノロジーを活用して学ぶのは普通で、生活の一部になっており、学校内外でより手っ取り早く学べることも望んでいる。……

東京理科大学教職教育センター准教授 井藤 元

われわれはどのようにして自らの仁(にん)を知ることができるのであろうか。今回は笑育で行っている実践のうち、道徳の授業内でも活用できるワークを紹介したい。 仁を知るヒントは漫才師へのインタビューの中にあった。彼らからは、先輩芸人による指摘をきっかけに仁が引き出されたという話をしばしば耳にする。仁は他者によって見抜かれることもあり、むしろ自分では気付きにくいものなのかもしれない。漫才コンビ、オジンオズボーンを例にとろう。 ボケ担当の篠宮暁は、20代はイケメンで売っていたのだが、30歳を迎える頃、自らの強みが分からなくなりスランプに陥ったことがあったという。……

 日本図書文化協会などが主催する「考え、議論する道徳シンポジウム」(教育新聞社ほか後援)が8月24日、東京・大塚の筑波大学附属小学校で開かれ、全国から約130人の教員らが参加した。2019年度からの中学校道徳科完全実施を前に、道徳は「読み物道徳」だった従来型から質的に転換する必要があるとの共通認識を会場全体で確認したのが特徴だった。  実践発表では、小・中学校6校が、問題解決型学習の進め方に焦点を当てて説明。……

 東京都の小池百合子知事は8月24日の記者会見で、都の設置する公立大学「首都大学東京」の名称が2020年4月から「東京都立大学」に変更になることを明らかにした。首都大学東京を運営する法人側から変更方針の報告を受けたと説明した。  1949年に設立された東京都立大学は、都立科学技術大学、都立保健科学大学、都立短期大学と2005年に再編・統合され、首都大学東京となった。……

 人口100万人当たりの修士、博士号の取得者が主要国の中で日本のみ減少していることが、科学技術・学術政策研究所が8月22日に発表した「科学技術指標2018」で明らかとなった。日本と米国、ドイツ、フランス、英国、韓国、中国を国際比較した。日本の高等教育の低迷を示す結果となった。  同指標によると、人口100万人当たりの修士号取得者について、各国の2014年度(米国は15年度、韓国は17年度)と08年度のデータを比較したところ、▽日本 570人(14人減)▽米国 2446人(272人増)▽ドイツ 2359人(357人増)▽フランス 1976人(421人増)▽英国 3697人(674人増)▽韓国 1630人(143人増)▽中国 350人(125人増)――となった。……

教員兼お笑い芸人「オシエルズ」をご存じだろうか。日々劇場に立ちつつ、大学や高校で教鞭(きょうべん)をとる、何とも気になる2人組だ。教員向けに開く「笑いと教育」をテーマにしたセミナーも、ひそかに話題を集めているのだとか。教員と芸人の二足のわらじを履き活動する「オシエルズ」の、教育と笑いのシナジーに迫った。
■「コント数学の授業」
7月、都内某所。果たしてどんなコンビなのだろうか。「教員兼お笑い芸人」という特殊な肩書を持つオシエルズに対面インタビューできることとなり、記者は会う前から期待が高まっていた。彼らのステージはYouTubeで予習済み。「コント数学の授業」「コント化学の授業」「コント学級会」――。とても個性的なステージだった。電子黒板、文化祭、化学式……学校でおなじみのワードが次々に飛び出す。さすが教員兼芸人だ。 扉を開けて入ってきた彼らは、まさにテレビで見る「芸人」のイメージそのもの。「写真のポーズどうします?」「こんなの?」「これは?」「もっといっちゃいましょうか?」――。こちらが圧倒されてしまうほど、ノリノリで畳み掛けてくる。一気に部屋の空気が陽気になり、インタビューするこちらも楽しくなってきた。
■結成秘話
オシエルズのメンバーは、矢島ノブ雄さんと野村真之介さん。……

東京医科大学の医学部医学科一般入試で女性の受験生に対する差別的な得点操作が明らかになったことを受け、全国の弁護士有志が8月21日、「医学部入試における女性差別対策弁護団」を結成し、文科省で記者会見した。会見で弁護団は、元受験生による入試成績の開示や受験料返還の請求を支援すると発表した。25日には電話による緊急ホットラインを開設し、元受験生や家族らの相談を受け付ける。 会見によると、弁護団は21日現在、北海道から九州まで、女性を中心に57人の弁護士で構成。……

文科省の現職幹部の相次ぐ逮捕・起訴を受け、汚職の実態を調査・検証する省内チームが8月21日、初会合を開いた。職員の服務規律の順守状況と汚職の舞台となった「私立大学研究ブランディング事業」をはじめとする公募型事業の選定過程に対する調査を近く開始することを決め、秋には一連の調査の中間報告をまとめる。 林芳正文科相は初会合で「国民の信頼を根底から損なう事態は誠に遺憾。……

東京23区内の大学の定員を抑制する地方大学・産業創生法の施行に伴い、内閣府は、大学の収容定員の算定基準を詳細に示した施行令案についてパブリックコメントを募集している。受け付けは9月9日まで。 施行令案では、学生が特定地域(東京23区)にあるキャンパスで受ける授業科目の単位数が、教育課程の全授業科目の単位数の2分の1を超える年次を特定年次とし、それに学年数を掛けた数を抑制対象の収容定員とする。……

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