(鉄筆)受験者数が募集人員を下回る「定員割れ問題」…

受験者数が募集人員を下回る「定員割れ問題」。東京都立高校の2018年度入試(全日制)で、その深刻な実態が明らかにされた。

都教委によると、2月の1次募集では、172校中47校が定員割れ、2次募集でも定員に満たず、3次募集では、計31校433人という過去最大規模の募集をしたが、応募はわずか26人で、最終的に31校が定員割れとなった。

都立高校の定員割れの背景について関係者は、「29年度から年収760万円未満の世帯を対象に、私立高校授業料を実質無償化した影響がある」「中堅レベルの都立と私立を比べると、私立のほうが補習をしたり、外国人講師を採用したりと、手厚い対策をやっている」などと分析している。

この結果を受けて都教委では、募集人員の見直しに着手するとともに、受験生がどのように高校を選択したかの動向調査を実施する計画だ。専門学科の再編も推進する。31年度に1校で商業科を普通科に改編。32年度以降も社会のニーズに合わせ、商業高校を福祉系の人材を育成する専門高校や不登校生徒を受け入れるチャレンジスクールにするなど計画している。

正直言って、この程度の改革では、「定員割れ問題」は解消できないだろう。より抜本的な対策、例えば、全国的規模で実施されている「特色ある学科・コース等を設置する高校」の拡充も参考にしたらどうか。小池百合子都知事は、「(定員割れ問題は)公立と私立とが切磋琢磨すべきことを教えてくれている」と指摘している。決め手は、いかに「魅力ある高校」を創出するかだ。