(鉄筆)「誰もが行きたくなる学校づくり…

「誰もが行きたくなる学校づくり」は、全国の教師が願っている思いであろう。その願いを実現するために尽力している自治体の1つに、岡山県総社市がある。「子育て王国そうじゃ」を目指すなど、教育に熱心な土地柄である。

同市の「誰もが行きたくなる学校づくり」は、市教委が平成22年度から不登校対策の一環として、全小・中学校(小学校15校、中学校4校)を対象に始めた施策。栗原慎二広島大学教授が指導し、協同学習、SEL(社会性と情動の学習)、ピア・サポート、品格教育の4プログラムからなる。

これらは、グループ活動による協同学習で「学び合う力」をつけ、SELで「社会性・情動のスキル」を培い、ピア・サポートで「支え合い、思いやり」を育て、品格教育で「規範意識」を植え付けようという取り組み。「温かい人間関係のある学校風土」を育てながら、不登校やいじめなどをなくそうと、力を注いでいる▼効果は著しい。平成25年度の速報値によると、小学校では平均して約9割の小学生が「学校は楽しい」と答えている。中学校での不登校出現率は、最高時と比べて約40%減の1・95%まで低下した。

同市の取り組みは、昨年12月16日に開かれた文科省の不登校に関する調査研究協力者会議の会合で、総社西中学校長が事例発表したもの。なかでも「不登校・問題行動への対応は、対症療法的な取り組みよりも、全ての生徒に働きかける未然防止、すなわち一次的支援が有効である」という指摘に共感した。こうした「総社方式」に学ぼうといいたい。

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