(鉄筆)「英語教員には、毎年…

「英語教員には、毎年3千億円の人件費が投入されている。それにもかかわらず、高校を卒業して英語をしゃべれるようになったという人はほとんどいない」。誰あろう、河野太郎行政改革担当相が文藝春秋2月号の特集「新・リーダーの条件」で、「安倍政権の暴れ馬、走り出す」と題して執筆した内容だ。

河野大臣は昨年11月の行政事業レビューの点検でも「教員のレベルが分からない。英語をしゃべれない人が教えても生徒はしゃべれるようにならない。日本で最も効果がない予算だといっても過言ではない」と指摘。単なる英語教員の増員は認めない姿勢を崩していない。

これらの発言に「ちょっと待った。それは大臣の越権行為ではないのか」と言いたい。確かに、英語教員を増やしたからといって、生徒のほとんどが英語をしゃべれるようになる保証はない。だが、現状の教員数のままでよいとは誰も思っていない。

河野大臣はそうした現場の状況を察したのか、ある民放番組の収録で「中・高校の英語教員全員にTOEFLなど能力試験の受験を義務付け、客観的評価を行うよう求める」と発言した。いいアイデアだといえるが、これは文科省の領分であり、行革大臣が個人的な見解として述べるのはどうか。

大臣は少人数学級への否定的な見解も明らかにし、「その根拠はあるのか、思いつきのような意見も多い」とさえ言っている。これに対し、文科省は、きちんとした反証を携えて、「暴れ馬行革大臣」と対峙する必要がある。それを怠るようであれば、文教行政に禍根が残る。

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