(鉄筆)文科省は昨年3月…

文科省は昨年3月、「道徳の時間」を「道徳科」に位置付け、小・中学校等の学習指導要領の一部を改正。今年度からその一部または全部を実施できるようになった。全面実施は平成30年度から。現在、評価の問題で、指導要録の改善策なども含めて専門家会議で検討している。

道徳教育への国の取り組みに比べ、学校現場での教員の反応は鈍いというのが一般的な見方であろう。「道徳の授業は難しい。できればやり過ごしてしまいたい」と漏らす教員が多いとも聞く。

そうした現場にとって、貴重なアドバイスをしてくれる専門家がいる。長年、京都市を中心に小・中学校教員を務め、市教委指導主事、指導部長などを経て、現在、京都産業大学で教えている柴原弘志教授だ。

その「道徳授業づくり」は「~べき」タイプの授業(指導者ばかりがよくしゃべる)から「~たい」タイプの授業(児童生徒が主役で語りたい・聴きたい・考えたい)への転換だとする。その上で、道徳授業での「分かる授業」(学びがいのある授業)とは、道徳的価値・人間としての生き方についての自覚だという。

その具体化のためには「自分が分かる」「他者が分かる」「道徳的な価値が分かる」の3観点が必要とし、特に、道徳的価値とは「人間として生きていく上で大切なこと」と説明。「道徳授業には評価はあっても評定はない。進度に頭を悩ませる必要のない時間で、児童生徒さえ乗ってくれば、これほどゆとりの中で楽しく展開される授業・時間はない」という。現場の先生方の奮起を願っている。

関連記事