(鉄筆)待機児童問題が与野党の…

待機児童問題が与野党の政争の具となりつつある。匿名ブロガーの「保育園落ちた。日本死ね!!」が国会でも話題に上った。厚労省は3月28日に、待機児童の解消に向けた緊急対策を発表した。

その詳細は他紙に譲り、保育・教育関係者はこれをきっかけに待機児童問題について、就学前の保育・教育の在り方を真剣に考える絶好の機会と捉えてほしいものだ。

世界の幼児教育・保育、学校教育に詳しい秋田喜代美東大大学院教授は、ベネッセ総合教育研究所の識者インタビューで「英米などの子どもの発達に関する縦断追跡調査の結果、質のよい幼児教育・保育を与えることが、経済的にも社会的にも有効であることが認識されている」「発達に遅れのある子も優秀な子も、どちらも伸ばす幼児教育・保育が重要」と強調。

その上で「幼児期から小学校への移行期には生涯にわたって学び続けられる力を重要視することが世界的な潮流になっており、それに各国の特色を入れたカリキュラムがつくられている」「幼児期の終わりから小学校低学年にかけては、学ぶことの意味を知り、学び方を身に付ける時期。小学校では子どもたちが挑戦したくなるような課題を与えて、『学びがい』を感じさせることが大切」と指摘した。

日本の場合、待機児童問題に振り回され、肝心の就学前保育・教育の実践・研究がなおざりにされている感が否めない。放置しておけば、小学校教育にも悪い影響を与えるのは間違いない。今年度から国研に設置された幼児教育研究センターにも、大いに期待したい。

関連記事