(鉄筆)『子どもの本がつなぐ希望の世界…

『子どもの本がつなぐ希望の世界―イェラ・レップマンの平和への願い』が彩流社から刊行された。監修は日本国際児童図書評議会(JBBY)40周年記念出版委員会。

JBBYは、世界77の国と地域をつなぐ国際児童図書評議会(IBBY、本部・スイス)に加盟。この国際組織は創設者でドイツ人女性ジャーナリストのレップマンさんの願いに応え、世界の子どもたちが「生きる力」を育むための本の展示会などを開いてきた。

本には、IBBYの重要な仕事である「国際アンデルセン賞」の紹介(日本人では画家の赤羽末吉さん、安野光雅さん、詩人のまど・みちおさん、児童文学作家の上橋菜穂子さんが受賞)のほか、東日本大震災当時、岩手県でJBBYの活動をしていた末盛千枝子さん(3・11絵本プロジェクトいわて代表)の感動的な活動も報告されている。被災地の子らに絵本を届ける活動を展開した結果、1カ月で23万冊にも及んだというから驚く。活動の意義を強く感じる。

JBBYは、これからも「子どもたちのために優れた本の作り手を日本に、そして日本から世界に紹介する事業を促進する」「国際的なネットワークを生かし、世界中の子どもたちに優れた本を届け、読書の喜びを享受できるようにする」「子どもたちのために国内で、あるいは国際的に子どもの本の専門家や仲間と情報交換など国際交流を行い『平和の文化』を支援する」を重点に活動するという。

その実現には、多くの教育関係者をはじめ行政や保護者、地域社会が「子どもの本」の存在価値を高める努力が必要だ。

関連記事