(鉄筆)次期学習指導要領に向けた…

次期学習指導要領に向けた年内答申が迫ってきた。その総括審議というべき中教審の総会が9月21日に開かれ、各委員から最終的な意見陳述があった。

傍聴席で各委員の意見を聞いていた印象を述べると、「次期学習指導要領の基本方針は『未知なる課題への対応』のための学びの質を高めることを通して、人材育成を図る」との図式に集約できる。

次期学習指導要領の大きな特徴は、「資質・能力」の3つの柱、すなわち(1)生きて働く「知識・技能」の習得(2)未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の育成(3)学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性の涵養」——に沿って、必要な教育課程の枠組みを分かりやすく再整理したところ。

ここでのキーワードは「資質・能力」の育成で、この枠組みの議論なしに学習指導要領は構築できないほどの重要な要素である。世界各国の教育改革の潮流をみると、断片化された知識や技能ではなく、人間の全体的な能力を「コンピテンシー」として定義し、それをもとに目標を設定し、政策をデザインする動きが広がっている(国立教育政策研究所の欧米、アジア10カ国を対象にした「資質・能力の枠組みに関する諸外国の動向」報告書から)。

ここでは、アメリカを中心とした「21世紀型スキル」、オーストラリアの「汎用的能力」、シンガポールの「公民的リテラシー、文化横断的スキル」などを挙げている。日本ではどんな形で実を結んでいくのかは、予断を許さないが、長い目で見守っていきたいものである。

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