(鉄筆)子供たちの健康の維持・増進に大きな役割を…

子供たちの健康の維持・増進に大きな役割を果たす学校給食。その在り方を巡り、ひとつの重大な出来事が、三重県鈴鹿市で起きた。

9月は全国的に降水量が多く、特に西日本ではそうで、日照時間が短かった。野菜価格が高騰する中で同市教委は10月2日、給食会計の予算内での運営が厳しいと判断。市立全小学校30校と全幼稚園13園で、給食を今年度中に2日間中止すると、10月25日に通知した。これで予算内に収まる。

市民からはしかし、電話やメールで「公費で何とかならないか」「中止はやめてほしい」などの批判が60件ほど寄せられた。事態を重視した同市の末松則子市長は11月7日の定例記者会見で、市教委の方針を撤回する考えを示した。市長は「子供は市の宝。給食には人一倍力を入れてきた。市教委から事前に相談があれば、別の方法が考えられた。市教委の判断は遺憾。給食の回数を減らさないよう中止見直しの検討を市教委に指示した」と述べた。ただ、保護者負担による学校給食の提供に公費は支出できないので、食材調達の方法を見直すなどを含めて検討し、保護者に説明したいとした。

市教委の担当課長は一時中止の措置について「年度途中に給食費を値上げするよりも、保護者への負担が少ないと判断した」と弁明した。

この出来事を、学校給食の意義を考え直す機会にしたい。子供の健康の維持・増進は義務教育の責務でもある。貧困家庭の問題もある。海外でも評判の高い、わが国の学校給食を担う自治体の責務について、再考が求められる出来事と捉えたい。

あなたへのお薦め

 
特集