(鉄筆)年末恒例の財務、文科両省のバトル…

年末恒例の財務、文科両省のバトル。文科省は、11月14日の中教審教育課程企画特別部会の場で、その攻防の一端を明らかにした。

財務省は財政審財政制度分科会に義務教育費国庫負担金制度に関する資料を11月4日に提出。文科省は「その資料には誤解や事実誤認に基づく記述がある」として、自らの正しい見解とするものを披歴した。

公立小・中学校の教職員定数と児童生徒数の推移の問題を例に挙げると、財務省は、平成に入って27年度までに「児童生徒数は約30%減となる一方で、教職員定数は約9%減にとどまっており、児童生徒40人当たりの教職員数は約40%増である」とした。

これに対し文科省の見解は、定数改善計画がないこの10年間では、小・中学校の通常学級に通う児童生徒1人当たりの教職員定数は約2%の増加に留まっている。これだけの増加で、通級指導を受ける児童生徒の平成18年度からの10年間で2・3倍増、日本語指導が必要な児童生徒は同年度からの6年間で1.5倍増などから来る課題への対応が求められているとした。

「約40%増」との指摘に対して文科省は、平成に入って「特別支援学校(学級)に通う児童生徒の増加(約11%)」「約10年間の通級指導やいじめ・不登校など教育課題に対する加配定数の拡充(約2%)」などを増加の理由に挙げた。事実誤認を正すのは当然だ。両省に求められるのは政策の合意形成への努力であろうが、財政上の難題を前に、国家百年の計として何を選択するのか。冷静な判断と選択を切望する。

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