(鉄筆)今年7月に実施された参院選…

今年7月に実施された参院選。選挙権年齢が18歳以上へと引き下げられた初の国政選挙だった。全国の投票率の結果は、18歳が約51%に達し、全体の約55%と比べても、予想以上に高かったとの評価もある。

桑原敏典岡山大学大学院教授は、岡山県教委発行の月刊誌、「主権者教育の推進」を特集した「教育時報」11月号の巻頭論文「学校教育改革における主権者教育の意義と課題」の中で、18歳の投票率が過半に達した理由を述べている。「高校での主権者教育が、ある程度功を奏した」と。

続けて同教授は、「主権者教育とは、投票を促すだけではなく、政治や経済に対する若者の関心を高め、自ら積極的にそれらに関わろうとする態度を育て、主権者としての自覚を育むことを目指す教育」と定義。自らも高校生などを対象にした授業実践の指導にも携わっている。同教授は、高校生用主権者教育副教材「私たちが拓く日本の未来」の作成協力者である。

同誌には「模擬選挙を取り入れた実践」(県立津山東高校)、「公民科の授業等における探究的な学習」(県立岡山芳泉高校)、「主権者教育の充実に向けた校内組織の整備」(県立岡山朝日高校)の3事例が掲載されている。いずれも、地域に開かれた教育を目指しているところに特色がある。

同教授は論文の締めくくりに、「今後、主権者教育を展開していくためには、学校をもっと地域社会に開かれたものにしていく必要がある」と強調。これまでの教科学習を中心にした学校教育からの転換を求めている。参考にしてほしい見解だ。

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