(鉄筆)「精神疾患などに罹る公立学校の新人教員が…

「精神疾患などに罹る公立学校の新人教員が急増し続ける中、10年間で、少なくとも20人の新人教員が自殺していたことが、NHKの取材で分かりました」。昨年末に、そんなニュースが流れた。

大手広告代理店の電通の女性新入社員が一昨年のクリスマスに自殺。長時間労働が原因として労災認定され、大きな話題を呼んだ。それだけに、多くの教育関係者は、教員の自殺にショックを受けたのではないか。

ニュースは続けて、自殺の要因として、「おととしに自殺した福井県の中学校教員の場合は、時間外労働が月に最大160時間を超え、部活動や保護者の対応に追われていた」「勤務は早朝7時から深夜まで。土日もほとんど休むことはなかった」との証言を挙げた。

時間外労働が月に最大160時間以上との実態が事実だとすれば、教職をあまりにもないがしろにした文教行政の失態というほかない。この問題に詳しい弁護士は、「教員は採用されてすぐに担任を受け持つなど、いきなり即戦力として扱われる上に、理不尽な保護者への対応もあり、責任やプレッシャーが大きい。国は自殺の現状を把握して、改善を図るべきだ」と指摘している。

そんな中で安倍晋三首相は電通事件をきっかけに、長時間労働をなくすことなどを目的とした、「働き方改革」を掲げた。今年3月にも指針や方策を示す予定だ。そして、それに期待しつつも、何より教育界自らも行動を起こすべきだ。「新人教員は学級担任から外す」「部活動は専門スタッフに任せる」など、打てる手は数多くあるはずだ。

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